日本HPの省スペース型PC『HP Pavilion Wave 600』はこれまでのデスクトップPCとは異なる個性的な外観をしていますが、「分解はできるの?」、「メモリやHDDの増設や換装はできるの?」と疑問に思っている方が沢山いらっしゃると思いますので、グラフィックス搭載モデル(600-a072jp)を思い切って分解してみました!
本体の分解、メモリやストレージの増設は保証対象外となりますので、あ くまでも自己責任の下で行ってください。この記事を参考にして破損、故障などが起こったとしても当方は一切責任を負いませんので、あらかじめご了承ください。 | ||||
■目次(ページ内リンク) 下記のリンクをクリックすると目的の場所にジャンプします。 ※[BackSpace]キーでこの位置に戻ります。 ◆省スペース型PC『HP Pavilion Wave 600』の拡張性ついて ◆Pavilion Wave 600を分解するときの注意点 ◆分解に必要な工具について ◆Pavilion Wave 600を分解する手順 ◆元の状態に戻す際の注意点 ◆まとめ (分解は難しくありませんが、ケーブル類を傷めないように注意) | ||||
省スペース型PC『HP Pavilion Wave 600』の拡張性ついて |
この記事では、日本HPの省スペース型PC『HP Pavilion Wave 600』の分解方法や、注意点などをご説明しています。 分解で使用したのは、Core i7-6700T、8GBメモリ、M.2 SSD(PCIe Gen3x4 NVMe)、AMD Radeon R9 m470 グラフィックスを搭載した「HP Pavilion Wave 600-a072jpパフォーマンスモデル」です。 avilion Wave 600の分解はそれ程難しくありませんが、カバーを外すときに配線などが引っかかりやすいので注意が必要です。メモリやストレージの換装は割と簡単にできるのですが、M.2 SSD(PCIe Gen3x4 NVMe)は簡単にアクセスできない部分にあるので、シャシーをさらに分解する必要があります。 ※分解や増設は製品保証の対象外となります。 ※増設に伴う障害も製品保証の対象外となります。 ※日本HPでは、分解や増設に関するサポートはしておりません。 | ||||
内部はトライアングラーフォームと呼ばれる三角柱のシャーシに、マザーボード、ストレージ、冷却ファンを搭載しています。冷却ファンは画像では見えないのですがメモリの上(PCの正面側)にあります。 | ||||
■PC4-17000 (2133MHz) メモリスロット ×2 。 ※メモリは標準で4GBx1、8GBx1を搭載していますが、メモリスロットは2つあります。スペックPDFでは最大8GBと表記されていますが、下記の32GB(16GBx2)を認識しました。 ◆HP Pavilion Wave 600に32GBメモリ(16GBx2)を増設! ■Wave 600で使用できるメモリの仕様 ・デュアルチャネルメモリアーキテクチャ ・2 x DDR4 UDIMM (288 ピン) ソケット ・PC4-17000 (DDR4-2133) までサポート ・4 GB および 8 GB の UDIMM をサポート ・32 ビットシステムは最大 4 GB をサポート ・64 ビットコンピューターは最大 16 GB (アンバッファード) をサポート ◆HP Pavilion Wave Desktop - 600-a072jp PCの製品仕様 | ||||
■3.5インチドライブベイ ×1 3.5インチドライブベイは1つしかないのでHDDの増設はできませんが、最初に搭載されていたHDDを換装することは可能です。(※OSがM.2 SSDにインストールされているモデルの場合) OSがHDDにインストールされているモデルのHDDをSSDに換装できるかどうかは未確認です。 ◆HP Pavilion Wave 600の2TB HDDを6TB HDDに換装! | ||||
Pavilion Wave 600を分解するときの注意点 |
●静電気にご注意ください メモリやストレージを増設する前に、どこか金属に適当に触って 静電気を放電してから作業をしてください。 ●電源コードを外した上で作業してください 感電の恐れがありますので電源コードを外してから分解・増設作業を行ってください。 ●マザーボードを傷つけないようにする 工具などでマザーボードや部品を傷つけないようにご注意ください。 ●怪我にご注意ください 本体内部には金属製の部品や鋭利な部分がありますので、怪我には十分お気を付けください。 | ||||
Wave 600は購入した状態でそのまま使用する人向けのPCです。ネジなどを外せは分解可能な設計になっていますが、側面のカバーを外せるミニタワーPCのように簡単に内部にアクセスすることはできません。 | ||||
底面はネジを外せば簡単に取り外すことができるのですが、メモリやストレージの換装をする場合は、筐体のカバーや内部の配線なども取り外す必要があります。 | ||||
分解途中(画像のような状態)で移動する場合は、必ずシャシー側の下部(天面)を持ってください。外側のカバーを持つとシャシー側が抜け落ちる可能性があります。 | ||||
分解に必要な工具について |
Wave 600の内部には一部で特殊なネジが使われています。ヘクスローブレンチの「T15」が最適ですが、大きめのマイナスドライバーでも代用可能です。この記事では、メモリにアクセスするためのカバーを外すときに使用しています。 ◆パソコンの分解で重宝するヘクスローブレンチ | ||||
底面のネジや3.5インチ・ストレージを固定するためのネジは通常の「プラスドライバー」で回すことができます。分解では先端のサイズが「#2」のプラスドライバーを使用しました。 ◆No.333 ソフトラインドライバー #2x300(+) | ||||
Pavilion Wave 600を分解する手順 |
底面のネジは黒いゴム製のカバー(ゴム脚)で隠されています。 | ||||
ゴム脚は「はめ込み式」です。耳かきのようなものを使うと簡単に外すことができます。ネジは通常のプラスドライバーを使用します。 ※プラスドライバーはサイズがあっているものをご利用ください。サイズが合わないドライバーを使用するとネジ山が潰れてしまい、ネジを回すことができなくなるのでご注意ください。 | ||||
底面カバーを取り外した状態。筐体のカバーを外すにはシャシー側のケーブルを4本外す必要があります。 | ||||
まずは右側に接続されているコネクターを引き抜きます。 ※配線ではなくコネクターの部分を持って外してください。 | ||||
コネクターを外した状態。簡単に外すことができました。 | ||||
中央のスピーカーに接続されているケーブルを引き抜いて外します。ケーブルが細いのでご注意ください。 ※配線ではなくコネクターの部分を持って外してください。 | ||||
このケーブルも簡単に外すことができました。 | ||||
小さい基盤に接続されているコネクターは、これまでのように引き抜くのではなく基盤に対して左側の方に外します。 ※配線ではなくコネクターの部分を持って外してください。 | ||||
コネクターはこのような形状になっています。外す方向さえ間違えなければ簡単に外すことができます。 | ||||
最後は、基盤に接続されている大きめのコネクターを外します。指が入らない位置にあるので、カバーを少し持ち上げてコネクターが見える状態にしてから外します。 | ||||
カバーを少し左右に広げながらコネクターが見える位置まで持ち上げます。 ※外したケーブル類がカバーに引っかかって破損しないようにご注意ください。 ※この状態で移動する場合は、必ず下部(天面)を持ってください。カバーを持つとシャシー側が抜け落ちる場合があります。 | ||||
大きめのコネクターを取り外します。 ※配線ではなくコネクターの部分を持って外してください。 | ||||
大きめのコネクターも簡単に外すことができます。外した後は下の方に押し込んでも問題ありません。 | ||||
コネクター類を全て外したら、筐体のカバーを左右に広げながら持ち上げて取り外します。 ※外したケーブル類がカバーに引っかかって破損しないようにご注意ください。 ※この状態で移動する場合は、必ず下部(天面)を持ってください。カバーを持つとシャシー側が抜け落ちる場合があります。 | ||||
外側のカバーを完全に外した状態。分解はそれ程難しくありませんでしたが、コネクターを外すのが少し面倒でした。 | ||||
カバーの内側は樹脂で段差がある構造になっています。 | ||||
元の状態に戻す際の注意点 |
元の状態に戻す場合は取り外すときの逆の手順になるだけですが、ケーブル類を引っかけて痛めないように注意する必要があります。まずは大きめのコネクターを見える位置に出してから、外側のカバーをかぶせると接続しやすくなると思います。 | ||||
カバーを左右に開きながらを画像の位置までかぶせた後、大きめのコネクターを接続します。その後は完全にカバーを下までかぶせます。 | ||||
この2本のケーブルは、スピーカーを固定している部分をくぐらせてから接続します。 | ||||
ケーブル4本をすべて接続したら底面カバーを取り付けます。 | ||||
底面カバーをネジで固定して、ゴム足を取り付けると組み立て完了です。ネジは強く締め付ける必要はありません。初期の状態で軽く止まっている状態でした。 ※プラスドライバーはサイズがあっているものをご利用ください。サイズが合わないドライバーを使用するとネジ山が潰れてしまい、ネジを回すことができなくなるのでご注意ください。 | ||||
まとめ |
■分解は難しくありませんが、ケーブル類を傷めないように注意 Pavilion Wave 600の分解はそれ程難しくありませんが、カバーを外すときに配線などが引っかかりやすいので気を付ける必要があります。 コネクターは1つだけ外し方が分かりにくいものがありましたが、いずれも固くてなかなか外せないということはなく簡単に取り外すことができました。 初回は手探り状態で、慎重に作業を進めたので分解するのに少し時間がかかってしまいましたが、やり方がわかるとコネクターを外すのが少し面倒なだけで、分解そのものは簡単にできるようになりました。 メモリやHDDの換装はできますが、M.2 SSDは深い位置にあるので更にシャシーを分解する必要があります。(※SSD搭載モデルの場合) 本体の分解、メモリやストレージの増設は保証対象外となりますので、あ くまでも自己責任の下で行ってください。この記事を参考にして破損、故障などが起こったとしても当方は一切責任を負いません。あらかじめご了承ください。 | ||||
【メーカー製品詳細ページ】
◆HP Pavilion Wave 600-000jp 製品詳細
◆HP Pavilion Wave 600-000jp (スペックPDF)
【HP Pavilion Wave 600-000jp サポート】
◆トラブルシューティング・ドライバー・使用方法など
【実機レビュー】
◆HP Pavilion Wave 600-000jpの外観・デザイン
◆HP Pavilion Wave 600(Radeon R9 m470)の性能・消費電力を検証!
◆【速攻レビュー】Pavilion Wave 600の製品特徴・性能について
【PCの分解、パーツの増設・交換】
◆省スペースPC『HP Pavilion Wave 600』の分解方法&注意点
◆HP Pavilion Wave 600に32GBメモリ(16GBx2)を増設!
◆HP Pavilion Wave 600の2TB HDDを6TB HDDに換装!
【ゲームプレイ】
◆HP Pavilion Wave 600(Radeon R9 m470)でシムズ4をプレイ!
■レビューについて
※商品仕様/価格については2016年11月17日時点のものです。
※PCパーツのメーカーは販売時期により変更になる場合があります。
※ベンチマークの結果、温度、消費電力などの測定値はPCの使用状況や環境によって異なることがあります。
※できるだけ客観的にレビューしようと心がけていますが、実際の商品を見たり使用したときの感じ方には個人差があります。
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