
インテル Core i7-6700K プロセッサー、NVIDIA GeForce GTX 980 Tiを搭載した、日本HPのハイエンド・ミニタワーPC『HP ENVY 750-180jp/CT』で、Slightly Mad Studiosが開発するレーシングシミュレーション『Project CARS』をプレイしたときのフレームレートを計測しました。
![]() | HP ENVY 750-180jp/CT |
水冷CPUクーラーを搭載したハイエンド・ミニタワーPC。 | |
◆実機ベンチマーク |
ベンチマークで使用する HP ENVY 750-170jp/CT のスペック |
OS | Windows 10 Home(64bit) |
プロセッサー | インテル Core i7-6700K プロセッサー |
チップセット | インテル Z170 Express チップセット |
メモリ | 32GB(8GB×4) PC4-17000 (2133MHz) |
ストレージ | 256GB SSD (PCI Express, M.2 ) 1TB HDD (SATA, 7200rpm) x2 |
グラフィック | NVIDIA GeForce GTX 980 Ti (6GB, GDDR5) |
電源 | 500W ATX 電源 (80PLUS BRONZE) |
※NVIDIA ドライバーのバージョンは 353.54 |
■目次(ページ内リンク) 下記のリンクをクリックすると目的の場所にジャンプします。 ※[BackSpace]キーでこの位置に戻ります。 ◆レーシングシミュレーション『Project CARS』について(推奨環境) ◆ベンチマークで使用するPCについて ◆フレームレート計測・グラフィック設定について ◆キャリアモード(LMP1)をプレイしたときのフレームレート ◆サルト・サーキットをプレイしたときのフレームレート ◆ニュルブルクリンク(北コース)をプレイしたときのフレームレート ◆プレイのPCパーツの温度・消費電力 ◆『Project CARS』フレームレート計測のまとめ | ||||
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レーシングシミュレーション『Project CARS』について(推奨環境) |

『Project CARS』はSlightly Mad Studiosが開発するレーシングシミュレーションです。グラフィックは夜や雨の表現が特に素晴らしく、天候の変化も楽しむことができます。
リアル志向のレースゲームなので、挙動はF1 2015 (※関連記事)と比較すると少しシビアで難しめになります。Project CARS(フォーミュラーA, LMP1を使用した場合)はオーバースピードでコーナーに進入すると簡単にスピンしてしまうので、コーナーを攻めるときの緊張感があります。
※テストはPatch 6.0を適用したバージョンで行っています。
■Project CARSの推奨スペック 【最低動作環境】 OS: Windows Vista, Windows 7 with latest Service Packs CPU: 2.66 GHz Intel Core 2 Quad Q8400、3.0 GHz AMD Phenom II X4 940 グラフィックボード: nVidia GTX 260、ATI Radeon HD 5770 メモリ : 4GB RAM 【推奨動作環境】 OS: Windows 7 with latest Service Packs CPU: 3.5 GHz Intel Core i7 3700、4.0 GHz AMD FX-8350 グラフィックカード: nVidia GT600 series、AMD Radeon HD7000 series メモリ: 8GB RAM | ||||
ベンチマークで使用するPCについて |

今 回のテストでは日本HPのハイエンド・ミニタワーPC「HP ENVY 750-180jp/CT」を使用します。インテル Core i7-6700K プロセッサー(4コア8スレッド)、水冷CPUクーラー、DDR4メモリ32GB、NVIDIA GeForce GTX 980 Ti (6GB)を搭載。OSはWindows 10 Home (64bit)で、2015年11月のメジャーアップデート(※関連記事:PC Watch)を適用しています。
【メーカー製品詳細ページ】
◆HP ENVY 750-180jp/CT 製品詳細
◆HP ENVY 750-180jp/CT(スペックPDF)
【実機レビュー】
◆HP ENVY 750シリーズ(180jp/170jp)の外観・内部のレビュー
◆HP ENVY 750-180jp(Windows 10)の性能・消費電力を検証!
フレームレート計測・グラフィック設定について |
『Project CARS』をプレイしたときのフレームレートの計測は、「Fraps」を使用して走行しながら目視で計測します。
※ 実際にプレイした時のフレームレートは普通に走行している状態で測定しているので、プレイ状況によってはこの記事のテスト結果よりも低いフレームレートになるかもしれません。あくまでも目安としてご覧ください。 | ||||
グラフィックやエフェクトは「可能な限り最高」に設定。アンチエイリアスはMSAA+SMAA(Ultra)です。画面設定はフルHD(1920x1080)、フルスクリーン、VSYNC(垂直同期)オフでテストを行っています。


キャリアモード(LMP1)をプレイしたときのフレームレート |

レース専用のプロトタイプレーシングカー「LMP1」を使用するキャリアモードで、実際にプレイしたときのフレームレートを計測します。

第1戦はスパ・フランコルシャン。全長は約7km、高低差は100mで、名物コーナーのオー・ルージュ は急な登り坂になっています。長いケメル・ストレート 、リバージュ(ヘアピン)、プーオン(高速コーナー)、レ・ファーニュ(S字)、ブランシモン(超高速左コーナー)、最終コーナーのシケインなど、多彩なコーナーがある世界屈指の高速テクニカルサーキットです。

フリープラクティスは夕暮れから開始。混雑するピットレーンでは60fps後半になりました。

ヘアピンのリバージュ(Rivage)付近では138fpsくらい出ることがあったのですが、他の区間は83~115fpsの間で推移していました。
※プラクティスや予選などの単独走行時よりも、混雑するレースの方がフレームレートが下がります。 【グラフィック設定】 画面サイズ:1920x1080 スクリーンモード設定:フルスクリーンモード グラフィック設定のプリセット:可能な限り最高 アンチエイリアス:MSAA+SMAA(Ultra) 【フリープラクティス走行中のフレームレート】 天候:雨~曇り~雨 最低FPS・・・83 fps ※ピットレーン走行時 60fps後半 最高FPS・・・138 fps | ||||

予選は雨のコンディションになりました。フレームレートは晴天時よりも少し下がり、ピットレーンでは60fps前半になりました。

ウエットコンディションで単独走行のフレームレートは64~95fpの間で推移していました。

Project CARSは天候が変化します。セッション中盤は雨が止みましたが、終了直前にまた雨が降り始めました。
※プラクティスや予選などの単独走行時よりも、混雑するレースの方がフレームレートが下がります。 【グラフィック設定】 画面サイズ:1920x1080 スクリーンモード設定:フルスクリーンモード グラフィック設定のプリセット:可能な限り最高 アンチエイリアス:MSAA+SMAA(Ultra) 【予選時のフレームレート】 天候:雨~曇り~雨 最低FPS・・・64 fps 最高FPS・・・95 fps | ||||

レースはゆっくり走行した状態からレース開始(ローリングスタート方式)。スタート時のフレームレートは70fps前半になります。
※F1はグリッドに静止した状態からスタートします。

レース中の最高フレームレートは117fps(リバージュ付近)でしたが、100fpsを超えることは少なく80~99fpsの間で推移していました。

水しぶきが多いウエットレース時は54~80fpsくらいになりました。
※プラクティスや予選などの単独走行時よりも、混雑するレースの方がフレームレートが下がります。 【グラフィック設定】 画面サイズ:1920x1080 スクリーンモード設定:フルスクリーンモード グラフィック設定のプリセット:可能な限り最高 アンチエイリアス:MSAA+SMAA(Ultra) 【レース中のフレームレート】 天候:晴れ(夕暮れ) 最低FPS・・・71 fps 最高FPS・・・117 fps ※ウエットレース時は54~80fps | ||||
サルト・サーキットをプレイしたときのフレームレート |

「サルト・サーキット」はルマン24時間レースで使用されるサーキットです。全長は13.629kmあります。中盤までは長いストレート区間が4つありますが、後半はカーブが多いレイアウトになっています。

スタート直後の混雑時は60fps台になります。
※スタート方式は、スタンディング、ローリングから選択可能です。スタンディングスタートはフライングに注意。

単独走行時は最大で123fpsまで伸びましたが、周囲に他車がいる状況では70後半~110fpsくらいで推移していることが多かったです。
【グラフィック設定】 画面サイズ:1920x1080 スクリーンモード設定:フルスクリーンモード グラフィック設定のプリセット:可能な限り最高 アンチエイリアス:MSAA+SMAA(Ultra) 【レース設定】 天候・・・曇り スタート時刻・・・17:00 走行台数・・・20台 ※自車を含む 【レース時のフレームレート】 最低FPS・・・60 fps 最高FPS・・・123 fps | ||||

今度は夜間の「サルト・サーキット」でテストします。天候は雨です。混雑したスタート直後は40~50fps台で推移。

夜間(雨)はドライコンディションより、少なくとも20fpsくらい低いフレームレートになりました。走行中のフレームレートは最大で70fpsくらい出ましたが、だいたい50~60fps台で推移(たびたび60fpsを切る状態)していました。
【グラフィック設定】 画面サイズ:1920x1080 スクリーンモード設定:フルスクリーンモード グラフィック設定のプリセット:可能な限り最高 アンチエイリアス:MSAA+SMAA(Ultra) 【レース設定】 天候・・・雨 スタート時刻・・・22:00 走行台数・・・20台 ※自車を含む 【レース時のフレームレート】 最低FPS・・・41 fps 最高FPS・・・70 fps ※アンチエイリアスをMSAAのみに設定して少し負荷を軽くし た場合、フレームレートが47~75fpsになりまし た。ガレージがあるホームストレート付近では50fps中盤くらいに下がってしまうのですが、走行中は60~70fpsを維持している時間が長くなりました。 ※アンチエイリアスをDS9Xに設定すると非常に重くなり、20fpsを切ることが多くなりカクカクした動きになりました。 | ||||
ニュルブルクリンク(北コース)をプレイしたときのフレームレート |

ニュルブルクリンク(北コース:ノルトシュライフェ)は全長が約20kmもある超ロングコースです。高低差は約300mで、高速から低速まで様々なバリエーションのコーナーが多数あります。

天候が晴れの場合、スタート時は90fps台になります。

最大フレームレートは146fpsまで伸びましたが、110~130fpsくらいで推移していることが多かったです。
【グラフィック設定】 画面サイズ:1920x1080 スクリーンモード設定:フルスクリーンモード グラフィック設定のプリセット:可能な限り最高 アンチエイリアス:MSAA+SMAA(Ultra) 【レース設定】 天候・・・晴れ スタート時刻・・・13:00 走行台数・・・20台 ※自車を含む 【レース時のフレームレート】 最低FPS・・・91 fps 最高FPS・・・146 fps | ||||

天候が雨(夜間)の場合、スタート直後は40~50fps中盤くらいになります。

単独走行では90fpsくらいまで伸びましたが、他車が周囲にいる状況では50fps中盤~70fpsくらいで推移。
【グラフィック設定】 画面サイズ:1920x1080 スクリーンモード設定:フルスクリーンモード グラフィック設定のプリセット:可能な限り最高 アンチエイリアス:MSAA+SMAA(Ultra) 【レース設定】 天候・・・雨(夜間) スタート時刻・・・22:00 走行台数・・・20台 ※自車を含む 【レース時のフレームレート】 最低FPS・・・41 fps 最高FPS・・・90 fps | ||||
プレイ中のPCパーツの温度・消費電力 |
PCパーツの温度はHWMonitor(※ダウンロードページ)で計測しています。数値は左から、現在値、最低値、最高値になります。室温は26℃、30分間プレイしたときのデータです。

Project CARSプレイ中のCore i7-6700K(最大4.2GHz)の温度は最高で74℃。最大消費電力は約53W(Package)で、電圧は最大で1.332Vとなっています。

GTX 980 Ti の最大温度は85℃、ファンの回転数は最大2548RPM(53%)です。ベンチマーク中の動作周波数やビデオメモリ使用量などは下記の表をご覧ください。ブースト時の動作周波数は個体差がありますが、今回テストしたGTX 980 Ti はGPU コアクロックが最大で1227.7 MHzまで上昇していました。
ベンチマーク中のPCパーツの温度・消費電力 【室温 26℃】 |
温度、クロック周波数、ファンスピードなどはベンチマーク中の最高値、 アイドル時はPCを10分以上使用しない時の最小値を記載しています。 |
インテル Core i7-6700K プロセッサー(最大4.2 GHz) |
プロセッサーの温度 | 74.0℃ | アイドル時 30.0℃前後 |
NVIDIA Geforce GTX 980 Ti (6GB) |
GPUの温度 | 85.0℃ | アイドル時 40.0℃前後 |
GPU コアクロック | 1227.7 MHz | アイドル時 135.0 MHz |
GPU メモリクロック | 1752.8 MHz | アイドル時 202.5 MHz |
GPUクーラーのファンスピード | 2548 RPM (53%) | アイドル時 1034 RPM |
ビデオメモリ使用量(最大) | 1724 MB |
ベンチマーク中のPC全体の消費電力(モニターを除く) |
約312W (最大) | ||
※ベンチマーク中の計測値はテスト環境により変動します。 |
『Project CARS』フレームレート計測のまとめ |

Core i7-6700K プロセッサー、GTX 980 Ti を搭載したPCは、可能な限り高くしたグラフィックス設定、アンチエイリアスはMSAA+SMAA(Ultra)でドライコンディションの場合は60fps以上でプレイ可能でしたが、雨の場合は40fps台になることがありました。あらゆる天候で60fps以上を維持するなら、エフェクトやグラフィック設定を見直す必要がありそうです。
アンチエイリアスをMSAAのみに設定して少し負荷を軽くした場合、サルト・サーキットのウエット・コンディション(夜間)レース走行時のフレームレートが47~75fps(5~7fpsくらいUP)になりました。ガレージがあるホームストレート付近では50fps台に下がってしまうのですが、走行中は60~70fpsを維持している時間が長くなりました。
※PC環境やプレイ状況よっては、この記事で計測したフレームレートが出ない場合があります。あらかじめご了承ください。 ※下記のフレームレートはピットレーン走行時を除きます。 ※プラクティスや予選などの単独走行時よりも、混雑するレースの方がフレームレートが下がります。 【グラフィック設定】 画面サイズ:1920x1080(フルHD) スクリーンモード設定:フルスクリーンモード グラフィック設定のプリセット:可能な限り最高 アンチエイリアス:MSAA+SMAA(Ultra) 【スパ・フランコルシャン】 ドライ・コンディション(夕暮れ)プラクティス走行時・・・80~138fps ウエット・コンディション(夕暮れ)予選走行時・・・68~95fps ドライ・コンディション(夕暮れ)レース走行時・・・71~117fps ウエット・コンディション(夕暮れ)レース走行時・・・54~80fps 【サルト・サーキット】 ドライ・コンディション(夕暮れ)レース走行時・・・60~123fps ウエット・コンディション(夜間)レース走行時・・・41~70fps 【ニュルブルクリンク北コース】 ドライ・コンディション(昼)レース走行時・・・91~146fps ウエット・コンディション(夜間)レース走行時・・・41~90fps テスト日時:2015年11月24日 ※NVIDIAドライバのバージョンは353.54です。 | ||||
【メーカー製品詳細ページ】
◆HP ENVY 750-180jp/CT 製品詳細
◆HP ENVY 750-180jp/CT(スペックPDF)
【実機レビュー】
◆HP ENVY 750シリーズ(180jp/170jp)の外観・内部のレビュー
◆HP ENVY 750-180jp(Windows 10)の性能・消費電力を検証!
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