
インテル Core i7-4720HQ プロセッサー、NVIDIA GeForce GTX 960M を搭載した日本HPのゲーミングノートPC「HP OMEN 15-5100」で、人生シミュレーションゲーム「ザ・シムズ4」のロード時間やプレイ中のフレームレートなどを測定しました。

ベンチマークで使用する HP OMEN 15-5100 のスペック |
OS | Windows 8.1 Update(64bit) |
プロセッサー | インテル Core i7-4720HQ プロセッサー |
チップセット | モバイル インテル HM87 チップセット |
メモリ | 16GB オンボード(1600MHz,DDR3L SDRAM) |
ストレージ | 512GB SSD(PCI Express, M.2接続) |
グラフィック | NVIDIA GeForce GTX 960M (4GB, GDDR5)※ |
電源 | 120W ACアダプター |
※NVIDIA ドライバーのバージョン 347.52 |
■「ザ・シムズ4」について

2014年9月に発売された人生シミュレーション「シムズ」シリーズの最新作「ザ・シムズ4」は、シムというキャラクターを指示して何かをさせたり、シムの行動を観察して楽しむゲームです。作成したシムや建築などをコミュニティに公開して他のユーザーと共有することもできます。
オープンワールドだった前作の「ザ・シムズ3」からゲームシステムが大幅に見直され、プレイできるのは一度に一つの区画になり、区画の移動時は必ずロードされるようになりました。「ザ・シムズ2」と似たようなゲームシステムです。
※2015年4月にシムズ4の拡張パック「The Sims 4 Get to Work」が発売されていますが、この記事ではベースゲームのみでテストを行っています。 | ||||
◆ザ・シムズ4 公式サイト
■テストで使用するパソコンについて

今回テストで使用するのは日本HPのゲーミングノート「HP OMEN 15-5100」です。薄型デザインや素材にこだわった製品なので少々高めの価格設定(約20万円~)となっています。デスクトップPCならGTX980を搭載したモデル(※HP ENVY Phoenix 810-480jp)が買えてしまう値段になります。Core i7-4720HQプロセッサー、Geforce GTX 960Mを搭載したノートPCでどれくらいのフレームレートが出るのかを参考にしていただけると幸いです。
【メーカー製品詳細ページ】
◆HP OMEN 15-5100 製品詳細
◆HP OMEN 15-5100(スペックPDF)
【関連記事】
◆HP OMEN 15 シリーズの外観・デザインのレビュー
◆HP OMEN 15-5000(Core i7-4720HQ、GTX 960M搭載)のベンチマーク
■ベンチマークについて
ベンチマークでは下記のソフト、ツールを使用して計測しています。
HDD/SSDの基本情報やS.M.A.R.T.情報(電源投入回数や使用時間、温度など)を確認することができるソフト。 | |
HDD, SSD, USBメモリ等の速度を測定するベンチマークソフト。 | |
CPUやマザーボード、メモリなど、ハードウェアの詳細な情報を表示するソフト。 | |
グラフィックカードの詳細情報、動作中のGPUクロック周波数や温度などを表示してくれるソフト。 | |
CPU・GPU・HDDなどの温度を測定するソフト。 | |
消費電力(W)、積算電力量(kWh)、積算時間(Hour)、積算電力料金(円)、二酸化炭素量(kg)の5種類が計測できる検電器です。 |
■ロード時間の計測について

基本的にロード画面が表示されている時間を計測しています。
(最初のゲーム起動時間の計測テストはムービーなどを含みます)
※ストップウォッチを手動で操作しているので多少の誤差があります。

512GB SSD(PCI Express, M.2接続) を搭載した日本HPのゲーミングノートPCで「ザ・シムズ4」の起動時やプレイ中のロード時間を計測します。(※ベンチマークは上の画像を参照)
◆HP OMEN 15-5000(Core i7-4720HQ、GTX 960M搭載)のベンチマーク
■「ザ・シムズ4」の起動時間
セーブデータは、世帯人数が1人でほとんどプレイしていない初期の状態です。

Originを起動後、ザ・シムズ4の「プレイ」をクリックしてからスタート画面までのロード時間。
約40~42秒
※スキップ操作はしません。
※スタート画面はアップデートで変更されることがあるので、初期の頃にテストした記事と比較してもあまり参考にならないかもしれません。
■区画の移動時のロード時間

マップ画面から公園やバーなどの区画に移動する(プレイ画面が表示される瞬間)
までのロード時間。
14~16秒
※ロード時間はプレイ状況や一緒に移動する人数(最大7人)によって変動します。プレイデータによっては、さらに長くなる場合もあるかもしれません。


初期の頃は完全にロード画面に切り替わってからマップ画面が表示されていたのですが、2015年2月頃のアップデートでは、現在いる場所をフェードアウトしながらマップ画面に切り替わるようになりました。気分的なものですがロード時間が短く感じます。
アクティブな世帯、プレイ中の区画からマップ画面が表示されるまでのロード時間。
※マップ画面は[M]キーを押して表示
約3秒
■ワールドの切り替え

以前は画面左上のアイコンでワールドの切り替えが瞬時に可能でしたが、拡張パック「The Sims 4 Get to Work」が発売された頃のアップデートでワールドの移動方法が少し変更されました。

ロード時間はほとんどないのですが、一旦ワールド選択画面に切り替わってから移動する方式になったので、以前の方法よりは少しテンポが悪くなっています。
■服を選ぶときのロード時間

タンスで服を選ぶときのロード時間。
約3秒
■セーブ時間
プレイし始めて間もない初期のデータなので、プレイ状況によってセーブ時間が違ってくる(長くなる)かもしれません。
約2秒
■インテル Core i7-4720HQ プロセッサーの性能について

「HP OMEN 15-5100」に搭載されているインテル Core i7-4720HQ はノート向けのプロセッサーですが、シムズ4推奨スペック(※関連記事)のIntel core i5(型番は明記されていません)を満たしています。大体の目安としては、デスクトップ向けのCore i7-4790とCore i5-4460の間くらいの性能になります。
■プロセッサー性能比較 (PassMark - CPU Benchmark) Core i7-4790(3.6 - 4.0GHz, 4コア8スレッド)・・・10073 Core i7-4720HQ(2.6 - 3.6GHz, 4コア8スレッド)・・・8244 Core i5-4460(3.2 - 3.4GHz, 4コア4スレッド)・・・6667 | ||||
※PassMarkのスコアはアップデートされたときに多少変動する場合があります。 | ||||
■NVIDIA GeForce GTX 960M グラフィックスの性能について

今回テストした「HP OMEN 15-5100」は NVIDIA GeForce GTX 960M を搭載。シムズ4推奨スペック(※関連記事)の GTX 650 より少し低い性能になります。
GTX 860M(下記の表には掲載していません)とGTX 960M と性能を比較した場合、総合的にはGTX 960Mのほうが少し性能が上になるのですが、PassMarkベンチマークではGTX 860Mよりも少し低いスコアが出ています。実際のベンチマークでは6~13%くらいGTX 960Mの方が良いスコアでした。(※関連記事)
■PassMark - Videocard Benchmarks![]() ◆PassMark - Videocard Benchmarks NVIDIA GeForce GTX 650・・・1831 NVIDIA GeForce GTX 860M・・・1632 NVIDIA GeForce GTX 960M・・・1612 NVIDIA GeForce GTX 850M・・・1421 ◆GeForce GTX 960M vs 860M (gpuboss.com) NVIDIA GeForce GTX 960M・・・7.7 NVIDIA GeForce GTX 860M・・・7.4 | ||||
※PassMark - G3D Markのベンチマークスコアはあくまでも目安としてご覧ください。 | ||||

ファイナルファンタジー14(キャラクター編)ベンチをフルHD(1920x1080)、最高画質、フルスクリーンでテストした場合6400くらいのスコアになります。

ファイナルファンタジー(イシュガルド )ベンチをフルHD(1920x1080)、最高画質、フルスクリーンでテストした場合4300くらいのスコアになります。
■ゲームオプション(グラフィック設定)

ディスプレイ | |
表示方式 | フルスクリーン |
解像度 | 1920x1080(フルHD) |
リフレッシュレート | デフォルト |
垂直同期 | オフ |
グラフィック | |
グラフィック | ウルトラ |
シム | 超高品質 |
オブジェクト | 高品質 |
照明 | 超高品質 |
反射 | 高品質 |
視覚効果 | 高品質 |
エッジの滑らかさ | 高品質 |
3D背景解像度 | 高品質 |
表示距離 | 高品質 |
非圧縮のシムのテクスチャ | オフ |
ポストエフェクト(背景のぼかし) | オン |
ノートPCモード | オフ |

初めてシムズ4を起動してスタート画面になった時に「ビデオカードを認識できません」のメッセージが表示されましたが、GTX960Mはシムズ4推奨スペックに近いので最高設定のウルトラでテストします。
※世界の焦点、照明、陰影効果を表現する「ポストエフェクト」はオンに設定。
※スクリーンショットの画像サイズは1920x1080で、プレイしているときとほぼ同じ品質です。画像をクリックすると拡大表示します。

画 面を移動(スクロール・回転)させたときに、フレームレートが下がる傾向がありますが、シムズ4標準カメラ設定時(ザ・シムズ3 カメラをオフにした時) の 画面移動は軽快です。オプションで「ザ・シムズ3 カメラ」をオンにした場合はキーボードで画面を操作することになりますが、上下左右の動きはシムズ3と 似たような印象で少し重くなります。(※それでもシムズ3よりは軽いです。)

「非圧縮のシムのテクスチャ」をオンにしても動作が重くなる印象はないので、さらに高品質なシムでプレイすることも可能です。
■「ザ・シムズ4」プレイ中のフレームレート





遠景が見えるシーンのフレームレートは場所によって違いますが、静止している状態でだいたい40~65fpsくらいです。画面を移動(スクロール・回転)すると25~40fpsくらいまで下がることがあります。

オアシススプリングの公共施設が集まっている場所は、画面を移動(スクロール・回転)したときに30fpsを切ることがあるのですが、動作はシムズ3よりも軽快で引っかかりはほとんどありませんでした。





シムに近い視点や室内では遠景よりもフレームレートが高くなります。瞬間的に100fpsくらい出ることがあるのですが、だいたい50~90fpsの間で推移していることが多かったです。ウィロークリークの公園のように草木が多い場所は低めのフレームレートになります。
画面を移動(スクロール・回転)すると30~40fpsくらいまで下がることがあるのですが、引っかかるような動きはほとんどなく動作は軽快です。
■「ザ・シムズ4」プレイ中の温度・消費電力

「シムズ4」を30分ほどプレイしたときのプロセッサーの温度は80℃前後(室温約27℃)で推移し、瞬間最大は88℃でした。適正動作範囲内なので問題ありませんが、デスクトップPCよりは高めの温度になります。
冷却ファンは自動で回転速度を調節するのですが、ファン速度を「標準」にした場合90℃を超えることがあるので、「HP OMEN Control」でファン速度を「最大」に設定しています。最大に設定すると標準よりも10℃くらい温度が下がります。(※関連記事)
消費電力(モニターを含む)は70~110Wくらいの間で推移していました。GPUの動作周波数や温度などの情報は下記の表をご覧ください。
ベンチマーク中のPCパーツの温度・消費電力 【室温 24℃】 |
温度、クロック周波数、ファンスピードなどはベンチマーク中の最高値、 アイドル時はPCを10分以上使用しない時の最小値を記載しています。 |
インテル Core i7-4720HQ プロセッサー(最大3.6 GHz) |
プロセッサーの温度 | 88.0℃ | アイドル時 39.0℃前後 |
NVIDIA Geforce GTX 960M (4GB) |
GPUの温度 | 81.0℃ | アイドル時 34.0℃前後 |
GPU コアクロック | 1201.6 MHz | アイドル時 135.0 MHz |
GPU メモリクロック | 1252.8 MHz | アイドル時 202.5 MHz |
GPUクーラーのファンスピード | - | - |
ビデオメモリ使用量 | 926 MB |
ベンチマーク中のPC全体の消費電力(モニターを含む) |
最大113W | ||
※ベンチマーク中の計測値は状況により変動します。 ※計測ソフトでGPUクーラーの回転数は確認できませんでした。 ※「HP OMEN Control」でファン速度を最大に設定しています。 |
■「ザ・シムズ4」ベンチマークのまとめ

今回はシムズ4推奨スペック(※関連記事)に近いゲーミングノート「HP OMEN 15-5100」でテストしました。
【OS】Windows 8.1 Update (64bit)
【プロセッサー】Core i7-4720HQ
【グラフィックス】Geforce GTX 960M (4GB, GDDR5)
【メモリ】16GB
【グラフィック設定】フルHD(1920x1080)・ウルトラ
【遠景が見える視点】25~65fps
【シムに近い視点】30~100fps
Core i7-4720HQプロセッサー、Geforce GTX 960Mを搭載したノートPC は、シムに近い視点では50~90fps(瞬間的には100fps
前後)、スクロール・回転時は30~40fpsくらいに下がることがありますが動作はシムズ3よりも軽快です。
遠景が見える視点で画面を移動(スクロール・回転)したときにフレームレートが30fpsを切ってしまうことがあるので、フルHD・画質設定「ウルトラ」でプレイできるギリギリのラインだと思います。もう少しフレームレートを上げるのならグラフィック設定を少し下げると良いでしょう。
テストではメモリを16GB搭載しているのですが、シムズ4は32bitのアプリケーション(最大で4GBまでしかメモリが使えない)なのでメモリは8GBあれば十分です。
※あくまでもベースゲームのみでテストした結果です。現時点では、シムズ4に拡張パックを全部入れてどれくらいの性能が必要なのかはわかりません。過去のシムズシリーズと同様に拡張パックが多数発売されるのなら随分先の3~4年後になると思います。 | ||||

【メーカー製品詳細ページ】
◆HP OMEN 15-5100 製品詳細
◆HP OMEN 15-5100(スペックPDF)
【サポート&トラブルシューティング】
◆HP OMEN 15-5110tx サポート
【関連記事】
◆ゲーミングノート HP OMEN の外観・デザインのレビュー
◆HP OMEN 15-5100(Core i7-4720HQ、GTX 960M搭載)のベンチマーク


【シムズ関連記事】
◆「ザ・シムズ4」ベンチマークテスト(推奨スペック)まとめ
◆「ザ・シムズ3」を快適にプレイするためのパソコン選び
■レビューについて
※商品仕様/価格については2015年6月21日時点のものです。
※ストレージ、メモリなどのPCパーツは販売時期によりメーカーが変更になる場合があります。
※ベンチマークの結果、温度、消費電力などの測定値はPCの使用状況や環境によって異なることがあります。
※できるだけ客観的にレビューしようと心がけていますが、実際の商品を見たり使用したときの感じ方には個人差があります。
※PassMark - G3D Markのベンチマークスコアはあくまでも目安としてご覧ください。
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