
Ivy Bridge-E最上位のインテル Core i7-4960X Extreme Edition、NVIDIA Geforce GTX 770を搭載した日本HPのフラグシップモデル
「HP ENVY Phoenix 810-290jp」のベンチマークです。テスト中の消費電力やPCパーツの温度も測定しています。
■ベンチマークで使用するHP ENVY Phoenix 810-290jpのスペック

OS | Windows 8.1 Pro (64bit) |
CPU | インテル Core i7 -4960X-EE プロセッサー (3.60GHz-4.00GHz, インテルスマート・キャッシュ15MB,6コア/12スレッド) インテルターボ・ブースト・テクノロジー2.0 |
CPUクーラー | 水冷CPUクーラー (レッド・イルミネーション) |
チップセット | インテル X79 Express チップセット |
メモリー | 16GB(8GB×2) PC3-12800 (1600MHz) |
ストレージ | 128GB SSD 1TB ハードドライブ × 2 (SATA, 7200回転) |
グラフィックス | NVIDIA GeForce GTX 770 (2GB, GDDR5) |
電源 | 500W ATX電源 Active PFC搭載 |
※PCパーツのメーカーは販売時期により変更になる場合があります。
■ベンチマークについて
ベンチマークでは下記のソフト、ツールを使用して計測しています。
NVIDIAドライバーのバージョンは「GeForce 340.52 WHQL」です。
HDD/SSDの基本情報やS.M.A.R.T.情報(電源投入回数や使用時間、温度など)を確認することができるソフト。 | |
HDD, SSD, USBメモリ等の速度を測定するベンチマークソフト。 | |
CPUやマザーボード、メモリなど、ハードウェアの詳細な情報を表示するソフト。 | |
グラフィックカードの詳細情報、動作中のGPUクロック周波数や温度などを表示してくれるソフト。 | |
CPU・GPU・HDDなどの温度を測定するソフト。 | |
ゲーム中のフレームレートを表示できるソフト。スクリーンショットを撮ることもできます。 | |
消費電力(W)、積算電力量(kWh)、積算時間(Hour)、積算電力料金(円)、二酸化炭素量(kg)の5種類が計測できる検電器です。 |

インテル Core i7-4960X-EE プロセッサー は、Ivy Bridge-E最上位の製品。第3世代Coreプロセッサで採用されたIvy Bridgeマイクロアーキテクチャがベースで、製造プロセスは22nm、最大周波数4.0GHz、6コア12スレッド、L3キャッシュ15MB、TDP130W。対応ソケットはLGA2011です。DDR3-1866に対応する4チャンネルのメモリコントローラーや、40レーンのPCI Express 3.0などもCPUコアに統合されています。
CPU | Core i7-4960X | Core i7-4930K | Core i7-4820K |
開発コード | Ivy Bridge-E | Ivy Bridge-E | Ivy Bridge-E |
製造プロセス | 22nm | 22nm | 22nm |
動作クロック | 3.6GHz | 3.4GHz | 3.7GHz |
Turbo Boostクロック(最大) | 4GHz | 3.9GHz | 3.9GHz |
CPUコア数 | 6 | 6 | 4 |
スレッド数 | 12 | 12 | 8 |
3次キャッシュ | 15MB | 12MB | 10MB |
対応メモリー | DDR3 1866MHz | DDR3 1866MHz | DDR3 1866MHz |
TDP | 130W | 130W | 130W |

CPU-Zで表示される「インテル Core i7-4960X-EE プロセッサー」の詳細。
定格は3.6GHzですが「ターボブースト・テクノロジー 2.0」で最大4.0GHzまで動作クロックが上昇します。アイドル時は1196.71 MHzまでクロック周波数を下げて消費電力を抑えます。

ターボブースト時の最大クロックは動作するコア数によって変動します。倍率上限を変更することでオーバークロックすることができますが保証対象外となります。
1コア倍率上限・・・・40 (4.0 GHz)
2コア倍率上限・・・・39 (3.9 GHz)
3コア倍率上限・・・・39 (3.9 GHz)
4コア倍率上限・・・・38 (3.8 GHz)
5コア倍率上限・・・・37 (3.7 GHz)
6コア倍率上限・・・・37 (3.7 GHz)
◆Core i7-4960X-EEのオーバークロックに挑戦!(810-190jp)

「インテル X79 Express」はLGA2011ソケット対応の最上位に位置づけられるチップセットです。
◆インテル X79 Express チップセット詳細

ツールレス・ストレージベイには、ストレージ(SSD または HDD)を3台まで搭載することが可能です。SSDやHDDのメーカーは販売時期により変更される場合があります。
■SSD(ソリッドステートドライブ) SanDisk SD6SB1M-128G-1006 128.0GB

CrystalDiskInfoで表示されるSanDisk製SSDの情報。
ファームウェアは「X231706」です。
SSDはHDDよりもデータの読み書きやランダムアクセス速度に優れていて、OSの起動や操作時のレスポンス、アプリケーションの起動などが速くなります。
このSSDは「SanDisk X110シリーズ」だと思われますが、ネットで調べても詳細は分かりませんでした。OEM製品なのかもしれません。

CrystalDiskMarkを使用したベンチマークでは、シーケンシャル・リードは400MB/s、シーケンシャル・ライトは290MB/sを超えました。512Kや4Kのような小さいファイルの読み書きはHDDより圧倒的に高速です。
■HDD(ハードディスクドライブ) ST1000DM003-1CH162 1000.2GB

CrystalDiskInfoで表示されるSeagate製HDDの情報。
ファームウェアは「HP36」です。
ST1000DM003-1CH162 1000.2GB
容量:1TB
回転数:7200rpm
キャッシュ:64MB
インターフェイス:SATA 6Gb/s
規格サイズ:3.5インチ

CrystalDiskMarkを使用したベンチマークでは、シーケンシャル・リード、シーケンシャル・ライトは190MB/s以上の数値が出ました。
512K、4K、4K QD32のような小さいサイズのデータの読み書きに関しては、HDDとしては標準的な速度です。
ベンチマーク中の温度は最大で37℃。高速な7200回転のHDDですが発熱が少ないので、テストの温度はそれほど上がりませんでした。
■3回連続でベンチマークをした時のHDDの温度(室温28℃)
38℃(アイドル時33℃)

日本HPのデスクトップに搭載されている NVIDIA Geforce GTX 770はOEMではなくリファレンス仕様。28nmプロセスで製造されたKeplerアーキテクチャの「GK104」をベースにしたGPUです。GTX 680 と同じ仕様のGPUコアで、メモリクロックのみ6MHz→7MHzにしたクロックアップ版なので、メモリクロックアップ分の性能向上が見込めますが、消費電力の目安となるTDP(熱設計電力)も195W→230Wに上昇しています。

【CUDAコア】1536
【テクスチャユニット】128基
【ベースクロック】1045 MHz (アイドル時 135.0 MHz)
【ブーストクロック】1085 MHz
【メモリクロック(データレート)】1,753MHz (7,010MHz相当)
【メモリ容量 】2GB GDDR5
【メモリ・インターフェース】256 ビット
【ROPユニット】32基
【最大温度】98℃
【消費電力】230 W
【電気接続】6-pin + 8-pin
■3D MARK
DirectX 11、DirectX 9、DirectX 10の機能を使用したベンチマークができるソフト。Sky Diverが追加されたバージョンでテストします。
◆3DMark-v1-3-708 ダウンロード

Fire Strike
DirectX 11の機能をフルに使って開発された非常に負荷の高いテスト
Score:6795
Sky Diver
DirectX 11世代のグラフィックス機能統合型CPU(=APU)に向けたテスト
Score:21519
Cloud Gate
DirectX 10レベルのグラフィックス機能を使って作られたテスト
Score:24343
Ice Storm
DirectX 9レベルのグラフィックス機能を用いたテスト
Score:147237
ベンチマーク中のGPUクロック周波数(最大値をGPU-Zのログから抜粋)
GPU コアクロック・・・1123.5 MHz (アイドル時 135.0 MHz)
GPU メモリクロック・・・1752.8 MHz (アイドル時 162.0 MHz)
ベンチマーク中の温度(室温 28℃)
CPUの温度(最大値)・・・67.0℃ (アイドル時 37℃前後)
GPUの温度(最大値)・・・83.0℃ (アイドル時 38℃前後)
GPUクーラーのファンスピード(最大値)
2250 RPM (アイドル時 1080 RPM)
ベンチマーク中のビデオメモリ使用量(最大値)
1880 MB
ベンチマーク中のPC全体の消費電力(最大値、モニターを除く)
瞬間最大 329W
※ベンチマーク中の消費電力は変動します。負荷が高くなると280~310Wくらいで推移していました。
■MAXON CINEBENCH R15
グラフィックカードとCPUの性能テストを行い、コンピュータのパフォーマンスを評価します。
◆MAXON CINEBENCH ダウンロード

OpenGL (グラフィックカードの性能 テスト):108.34 fps
カーチェイスによる複雑な3Dシーンを使って、グラフィックカードのOpenGLモードでの性能を調べます。
CPU (メインプロセッサの性能テスト):968 cb
3Dレンダリングを行いプロセッサパワーのすべてを使うテスト。
ベンチマーク中のGPUクロック周波数(最大値をGPU-Zのログから抜粋)
GPU コアクロック・・・1123.5 MHz (アイドル時 135.0 MHz)
GPU メモリクロック・・・1752.8 MHz (アイドル時 162.0 MHz)
ベンチマーク中の温度(室温 28℃)
CPUの温度(最大値)・・・67.0℃ (アイドル時 37℃前後)
GPUの温度(最大値)・・・83.0℃ (アイドル時 38℃前後)
GPUクーラーのファンスピード(最大値)
2250 RPM (アイドル時 1080 RPM)
ベンチマーク中のビデオメモリ使用量(最大値)
744 MB
ベンチマーク中のPC全体の消費電力(最大値、モニターを除く)
OpenGLテスト・・・瞬間最大214W (140~180W前後で推移)
CPUテスト・・・165W前後
■ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編
実際のマップとキャラクターを表示して、「FF14:新生エオルゼア」を動作させた場合の指標となるスコアを確認することができます。
◆FF14ベンチマーク キャラクター編 ダウンロード

画面サイズ: 1920x1080
スクリーンモード設定: フルスクリーンモード
グラフィック設定のプリセット: 最高品質
スコア:11442
評価:非常に快適
平均フレームレート:104.421
ベンチマーク中のGPUクロック周波数(最大値をGPU-Zのログから抜粋)
GPU コアクロック・・・1123.5 MHz (アイドル時 135.0 MHz)
GPU メモリクロック・・・1752.8 MHz (アイドル時 162.0 MHz)
ベンチマーク中の温度(室温 28℃)
CPUの温度(最大値)・・・57.0℃ (アイドル時 37℃前後)
GPUの温度(最大値)・・・81.0℃ (アイドル時 38℃前後)
GPUクーラーのファンスピード(最大値)
2040 RPM (アイドル時 1080 RPM)
ベンチマーク中のビデオメモリ使用量(最大値)
992 MB
ベンチマーク中のPC全体の消費電力(最大値、モニターを除く)
瞬間最大 306W
※ベンチマーク中の消費電力は変動します。瞬間最大値は300Wを超えましたが、大体において260~290Wの間で推移していました。
■MHF ベンチマーク 第3弾 【大討伐】
「モンスターハンター フロンティア オンライン」の ベンチマークです。
このベンチマークでパソコン性能の目安を知ることができます。
◆MHF ベンチマーク ダウンロード

画面サイズ: 1920x1080
スクリーンモード設定: フルスクリーンモード
※ベンチマーク結果のスクリーンショットはFrapsで撮りました。
スコア:19190
※ベンチマークスコアの評価は公表されていないようです。
Frapsのフレームレートを見ると最高で250fpsくらい、最低が80fps台、大体において150~200fpsは出ていました。
ベンチマーク中のGPUクロック周波数(最大値をGPU-Zのログから抜粋)
GPU コアクロック・・・1123.5 MHz (アイドル時 135.0 MHz)
GPU メモリクロック・・・1752.8 MHz (アイドル時 162.0 MHz)
ベンチマーク中の温度(室温 28℃)
CPUの温度(最大値)・・・58.0℃ (アイドル時 37℃前後)
GPUの温度(最大値)・・・81.0℃ (アイドル時 38℃前後)
GPUクーラーのファンスピード(最大値)
2160 RPM (アイドル時 1080 RPM)
ベンチマーク中のビデオメモリ使用量(最大値)
589 MB
ベンチマーク中のPC全体の消費電力(最大値、モニターを除く)
瞬間最大 300W
※ベンチマーク中の消費電力は変動します。瞬間最大値は300Wでしたが、
大体において240~290Wの間で推移していました。
■ファンタシースターオンライン2 キャラクタークリエイト体験版 ver.2.0
『ファンタシースターオンライン2』がどのくらい快適にプレイできるかを点数で評価してくれるベンチマーク機能です。
◆ベンチマーク ダウンロードページ

簡易描画設定・・・5(最高品質)
スクリーンモード設定・・・フルスクリーン表示
画面解像度・・・1920x1080
スコア:36588
評価:快適に動作すると思われます
ベンチマーク中のGPUクロック周波数(最大値をGPU-Zのログから抜粋)
GPU コアクロック・・・1123.5 MHz (アイドル時 135.0 MHz)
GPU メモリクロック・・・1752.8 MHz (アイドル時 162.0 MHz)
ベンチマーク中の温度(室温 28℃)
CPUの温度(最大値)・・・62.0℃ (アイドル時 37℃前後)
GPUの温度(最大値)・・・81.0℃ (アイドル時 38℃前後)
GPUクーラーのファンスピード(最大値)
2100 RPM (アイドル時 1080 RPM)
ベンチマーク中のビデオメモリ使用量(最大値)
488 MB
ベンチマーク中のPC全体の消費電力(最大値、モニターを除く)
瞬間最大 286W
※ベンチマーク中の消費電力は変動します。瞬間最大は286Wですが、大体において260~280Wの間で推移していました。

HP ENVY Phoenix 810-290jpは500WのATX電源を搭載しています。
■HP ENVY Phoenix 810-290jpの消費電力(モニターを除く)
電源OFF時・・・0.0~0.0W
スリープ時・・・4.7~4.8W
アイドル時・・・60W前後
起動時・・・150W(瞬間最大)
※アイドル時の消費電力は何もしないでしばらく放置した場合です。
Webサイトの閲覧などをしていると70W前後で推移していました。
■ベンチマーク中のPC全体の最大消費電力(モニターを除く)
329W (3D MARK)
■ベンチマーク時のPCパーツの最高温度(室温28℃)
Core i7-4960X プロセッサー・・・68℃ (アイドル時37℃前後)
NVIDIA Geforce GTX 770・・・83℃ (アイドル時38℃前後)

インテル Core i7-4960X-EEプロセッサー、NVIDIA Geforce GTX 770を
搭載したPCで行ったベンチマークのまとめです。
■プロセッサーやGPUの温度(室温28℃)
ベンチマーク中のプロセッサーの温度は最高で68.0℃、GPUは83.0℃になりました。いずれもアイドル時は30後半~40℃前後になります。
■ベンチマーク中の消費電力
最大消費電力は「3DMark」の329W。500Wの電源ユニットでも問題ない消費電力でした。アイドル時(待機中)のPC全体の消費電力は60W前後で、Core i7-4790を搭載した500-340jpよりも20Wほど高い数値でした。
■プロセッサーについて
Core i7-4960X-EEは、CINEBENCH R15のCPUテストでは968cbでCore i7-4790の747cbよりも30%ほど高いスコアを記録。エンコードや3Dレンダリングなどの作業で高い性能を発揮します。
■グラフィックスカードについて
NVIDIA Geforce GTX 770は、「FF14:新生エオルゼア」や「PSO2」などの
ベンチマークでは「非常に快適」という結果が出ました。
バトルフィールド4で、フルHD(1920x1080)、60fps以上を維持するなら「中設定」にする必要があります。Watch_Dogsの場合は、フルHD、テクスチャ「高」、グラフィック設定「高」に設定すると50~60fpsくらいでプレイ可能でした。
◆HP ENVY Phoenix 810-290jp/CT [2014年夏モデル]製品詳細
◆HP ENVY Phoenix 810-290jp/CT(スペックPDF)
◆HP ENVY Phoenix 810-290jp/CT サポート(製品情報・ユーザーガイド)
◆マザーボードの仕様、IPIWB-PB (Pittsburgh2)

◆【実機レビュー】HP ENVY Phoenix 810-290jpのデザイン・外観・内部
◆【ベンチマーク】Phoenix 810-290jp(Core i7-4960X-EE、GTX 770 搭載)
◆Core i7-4960X-EE、GTX 770でWatch_Dogsをプレイ!
◆GRID Autosportのベンチマーク
【関連記事】
◆Core i7-4960X-EE、GTX 770でバトルフィールド4をプレイ!(810-190jp)
◆Core i7-4960X-EEのオーバークロックに挑戦!(810-190jp)
■レビューについて
※商品仕様/価格については2014年8月7日時点のものです。
※PCパーツのメーカーは販売時期により変更になる場合があります。
※ベンチマークの結果、温度、消費電力などの測定値はPCの使用状況や環境によって異なることがあります。
※できるだけ客観的にレビューしようと心がけていますが、実際の商品を見たり使用したときの感じ方には個人差があります。
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