

日本HPのデスクトップパソコンのHP ENVY 750、HP ENVY 700、Phoenix 810、Phoenix 850 シリーズは共通のストレージベイを搭載しています。この記事では、取り付け方法や、増設時に必要なネジやSATAケーブル、SSDを搭載するための 2.5インチHDD変換マウンタなどをご紹介しています。
本体の分解、ストレージの増設・換装は保証対象外となりますので、あ くまでも自己責任の下で行ってください。この記事を参考にして破損、故障などが起こったとしても当方は一切責任を負いません。あらかじめご了承ください。 | ||||
【2016/03/07】4つ目のストレージ増設に関する項目を追加しました。
【2015/09/17】HDDを初期化して使用できるようにする手順を追加しました。
【2015/07/15】記事の内容を見直して加筆修正しています。
■目次(ページ内リンク) 下記のリンクをクリックすると目的の場所にジャンプします。 ※[BackSpace]キーでこの位置に戻ります。 ◆日本HPのデスクトップ(ハイエンドモデル)のストレージベイ ◆ストレージベイで使用可能なネジ ◆使用可能なSATAケーブル ◆2.5インチSSD/HDDを取り付けるための3.5インチマウンタ ◆ストレージベイにSSDまたはHDDを取り付ける ◆4つ目のストレージベイにSSDまたはHDDを取り付ける ◆取り付けたSSD/HDDを初期化して使用できる状態にする | ||||
日本HPのデスクトップ(ハイエンドモデル)のストレージベイ |

HP ENVY 700シリーズは旧モデルh8シリーズよりもストレージの脱着が簡単になり、3台までSSD/HDDが搭載可能(※画像右)になりました。下記のシリーズで共通のストレージベイが採用されています。
■ツールレス・ストレージベイ![]() ・HP ENVY Phoenix 850 シリーズ(2015年夏モデル) ・HP ENVY 750シリーズ(2015年冬モデル) ・HP ENVY 750シリーズ(2015年夏モデル) ・HP ENVY 700シリーズ ・HP ENVY Phoenix 810 シリーズ | ||||

HP ENVY 750シリーズ(2015年夏~)以降は、SATAケーブルにアース線が接続されるようになりました。ストレージの増設・換装時に邪魔になる場合は一旦外す必要があります。

ネジ穴は大きめのマイナスドライバーかヘクスローブレンチのT15(※関連記事)が使用可能です。
ストレージベイで使用可能なネジ |

ネジをいくつか購入してストレージベイで使えるかどうか試してみました。
【おすすめ】

オウルテックのインチネジ(#6-32x5)は、ネジ頭がちょうどよいサイズです。ストレージ取り付けたときの遊びが少ないのですが、きつすぎることもないので、ストレージの脱着をスムーズに行うことができます。
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オウルテック HDD用インチネジ OWL-NEJI03
※2015年7月15日時点の価格は194円(買い合わせ対象製品)です。

ゴムワッシャー付きのインチネジ アイネックス(AINEX) PB-024R(#6-32x5)も使用可能です。ワッシャーをはずさないでそのまま取り付けてみましたが、スムーズにHDDを取り付けることができました。ネジはゴムは少 しつぶす感じで締めます。ネジをストレー ジベイではなく直接HDDに取り付けているので、ワッシャーの振動防止効果はあまり期待できないと思います。
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AINEX HDD用インチネジ PB-024R
※2015年7月15日時点の価格は288円(買い合わせ対象製品)です。
▲ネジ頭がストレージベイの途中でひっかかる
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アイネックス インチネジ (シルバー) PB-024A
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アイネックス インチネジ (ブラック) PB-024A-BK
上記の2点は、色違いでネジ頭の形状はほぼ同じです。ネジ頭の直径が大きいので、ストレージベイの途中で引っかかります。無理やり押し込むと入りましたが、外す時も引っかかるので脱着に苦労しました。
使用可能なSATAケーブル |

SSDやHDDを接続するケーブルは、SATA3(6Gbps)対応のシリアルATAケーブルを使用します。
コネクタと側面の筐体カバーのスペースに余裕がなく、HDDは基盤が見える裏面を上にして取り付けるので、コネクタは片方L型(下向き)のタイプが必要になります。

オウルテック 6Gbps対応シリアルATAケーブル[ストレート]-[下L型] ラッチ付 30cm。色を気にしないのなら選択肢がいくつかあるのですが、黒色にこだわるとあまり種類がありませんでした。

L型のコネクタに出っ張りがありますが、柔らかい素材なので側面のパネルを閉めることは可能です。邪魔ならハサミで簡単にカットすることができます。ラッチ付はカチッとはまり抜けづらいのが利点ですが、PC内部の空間が狭い場合は取り外す時に苦労する場合があります。
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オウルテック 6Gbps対応シリアルATAケーブル[ストレート]-[下L型] ラッチ付 30cm ブラック OWL-CBSATA-SLU30(BK)
※2015年7月15日時点の価格は498円(買い合わせ対象製品)です。
■ケーブルの長さについて(30~40cm) こ の記事はコンパクトなサイズのグラフィックスカード(GTX760、GTX960など)を搭載したPCで作成しています。ケーブルの取り回しが自由に行えるので、最も遠い位置にあるストレージでも30cmで間に合っています。20cmは短すぎるので不可です。 ※大きいグラフィックスカード(GeForce GTX770, GTX980など)を搭載した機種は内部の空間が狭くなっています。ケーブルの取り回しが自由に行えないので、最も遠い位置にあるストレージに接続する場合は、 少し長めの40cmくらいのケーブルを使用した方がよいと思います。 ![]() ※狭い空間にケーブルを通す場合は、グラフィックス・サポートバー(※関連記事)のネジを外して緩める必要がありますが、本体から完全に外すのは少々面倒なので、画像のような状態で作業しました。 ![]() | ||||
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2.5インチSSD/HDDを取り付けるための3.5インチマウンタ |

3.5インチHDDはそのまま取り付け可能なサイズですが、2.5インチのSSDやHDDを取り付ける場合は「2.5→3.5インチ変換アダプタ 」が必要になります。
SilverStone (3.5インチベイ用SSDアダプター) SST-SDP08

SilverStoneの3.5インチベイ用SSDアダプターは金属製でネジ穴が3.5インチHDDと同じ位置なので、ストレージベイにしっかりと取り付け可能。価格は約1300円と他の製品と比べると少々高めですがおすすめのアダプターです。
■サイズ・重量:101.6(幅)×146(奥行き ■付属品:インチネジ×4、ミリネジ×8 | ||||

付属しているインチネジ4本はネジ頭の形がストレージベイに合わないので使用しません。ミリネジ(8本)はSSD固定用に使用可能。側面はオウルテックのインチネジ(#6-32x5)を使用します。(◆ストレージベイで使用可能なネジ)
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SilverStone (3.5インチベイ用SSDアダプター) SST-SDP08
※2015年7月15日時点の価格は1,307円です。
サンワサプライ 2.5インチHDD変換マウンタ(2台用) TK-HD252

サンワサプライ 2.5インチHDD変換マウンタの素材は樹脂です。付属しているミリネジ(8本)はSSD固定用に使用可能です。タッピングネジ4本はネジ頭の形がストレージベイに合わないので使用しません。上記の金属製アダプターほどしっかり感はありませんが、稼働部品のないSSDなら特に問題ないと思います。
■サイズ・重量:101(幅)×122(奥行き ■付属品:タッピングネジ×4、ミリネジ×8 | ||||

側面は付属のインチネジは使用せずオウルテックのインチネジ(#6-32x5)を使用。(◆ストレージベイで使用可能なネジ)
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サンワサプライ 2.5インチHDD変換マウンタ(2台用) TK-HD252
※2015年7月15日時点の価格は597円(買い合わせ対象製品)です。
ストレージベイにSSDまたはHDDを取り付ける |

ストレージベイにSSDやHDDを取り付ける前に、HDDの側面にネジ(4本)を取り付ける必要があります。
※取り付け作業は必ずPCの電源をOFFにしてから行ってください。 ※PC内部の金属部品で怪我をしないよう十分にご注意ください。 | ||||

※HDDは基盤が見える裏面を上にして取り付けます。 1)ストレージを固定する板バネを矢印の方向に少し開く。 2)ネジを取り付けたHDDをストレージベイに差し込む。 3)SATAケーブルとSATA電源ケーブルをHDDに取り付ける。 | ||||
【関連記事】
◆HP ENVY 750-080jpの起動ドライブ(HDD)をSSDに換装
◆【Phoenix 810-480jp】起動ドライブの換装&リカバリー
◆リカバリーメディアで新規SSDを工場出荷時の状態に復元
4つ目のストレージベイにSSDまたはHDDを取り付ける |
日本HPのデスクトップPCのハイエンドモデルは3台までSSD/HDDが搭載可能なストレージベイを備えていますが、2015年夏以降に発売されたHP ENVY 750シリーズ、HP ENVY Phoenix 850 シリーズには「4つめのストレージベイ」が追加されました。
![]() | ■4つめのストレージベイを搭載している機種 |
・HP ENVY 750-180jp (Windows 10) ・HP ENVY 750-170jp (Windows 7) ・HP ENVY 750-080jp (Windows 8.1) ・HP ENVY 750-070jp (Windows 7) ・HP ENVY Phoenix 850-090jp (Windows 8.1) | |
ストレージベイにSSDやHDDを取り付ける前に、3.5インチHDDの側面にネジ(4本)を取り付ける必要があります。2.5インチのSSDやHDDの場合はアダプターが必要になります。使用できるネジやマウンタは3台搭載可能なストレージベイと共通です。
【関連項目】
◆2.5インチSSD/HDDを取り付けるための3.5インチマウンタ
◆ストレージベイで使用可能なネジ
■4つ目のストレージベイにHDDを取り付ける
4つ目のストレージベイはフロントパネルを外すとアクセス可能になります。この記事ではHP ENVY 750-080jp(2015年夏モデル)を使用しています。
※取り付け作業は必ずPCの電源をOFFにしてから行ってください。 ※PC内部の金属部品で怪我をしないよう十分にご注意ください。 | ||||

4つ目のストレージベイは、フロントパネルを取り外すことでアクセスが可能になります。
※無理な力を加えて部品を破損しないようにご注意ください。
※難しい作業ではありませんがPC内部には金属部分があるのでケガにご注意ください。
![]() HP ENVY Phoenix 850シリーズ(※外観デザインのレビュー)の構造はENVY 750シリーズ(※外観デザインのレビュー)と同じですが、フロントパネルを外す場合は、最初にオプティカルドライブを取り外す必要があります。オプティカルドライブはケーブル類を外して緑のレバーを押しながら、前面から引き抜く仕組みになっています。 オプティカルドライブを取り外した後、カバーを固定している側面の爪(3カ所)を少し浮かせるとフロントパネルを外すことができます。 ![]() | ||||

フロントパネルを取り外すとこのような状態になります。

ストレージベイの薄い金属のカバーは、中央の穴に指を入れて引っ張る(中央部分を持ち上げる)ようにすると外すことができます。
※カバーは薄い金属で弾力性があるのでケガをしないようにご注意ください。

増設方法は通常のストレージベイと同じです。ネジは先ほどのHDD増設の記事(※リンク)でご紹介しているものが使用可能です。

ストレージにSATAケーブルを取り付けてから装着したほうが配線が楽になります。

レバーを下に押しながらネジを取り付けたストレージを装着します。

※画像はHP ENVY 750-080jpのマザーボード(Z97チップセット)です。
SATAケーブルは別途用意する必要があります。赤いSATAコネクターに接続する場合は、片側のコネクタが上L型のシリアルATA用ケーブル(6Gbps対応)が最適です。ラッチがあると外す時に苦労するのでラッチがないタイプをおススメします。
■シリアルATA用ケーブルのコネクターついて コネクターの配置はマザーボードの種類によって異なる場合があります。画像では上L型のシリアルATA用ケーブルを使用していますが、機種よってはストレート型のシリアルATA用ケーブルを用意する必要があります。 ![]() ※画像はPhoenix 850-090jpのマザーボード | ||||
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SATAケーブルは30cmでちょうど良い長さです。ある程度ゆとりを持って配線することができます。
■ケーブルの長さについて(30cm) 4つ目のストレージを接続するシリアルATA用ケーブルは30cmでちょうど良い長さです。コネクターに負担をかけず緩やかに配線することができます。20cmは短すぎるので不可です。 | ||||

ストレージを動作させるにはシリアルATA 電源ケーブルを接続する必要があります。ナイロンバンドに束ねられているので、ナイロンバンドを切るときにケーブルを傷つけないようにご注意ください。
取り付けたSSD/HDDを初期化して使用できる状態にする |

取り付けたSSD/HDDを使用するには、「ディスクの管理で」初期化して使用できる状態にする必要があります。設定の方法は下記の記事をご覧ください。
◆取り付けたSSD/HDDを初期化して使用できる状態にする
【関連記事】
◆HP ENVY 750-080jpの起動ドライブ(HDD)をSSDに換装
◆【Phoenix 810-480jp】起動ドライブの換装&リカバリー
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