
2画面の15.6インチ・ゲーミングノート OMEN X 2S 15(RTX 2080 Max-Q)と17.3インチ・ゲーミングノート OMEN by HP 17(RTX 2080)の性能を徹底比較!
最終更新日:2021年3月19日 ※税込価格に変更
■目次(ページ内リンク)
下記のリンクをクリックすると目的の場所にジャンプします。
◆OMEN X 2S 15 と OMEN by HP 17のスペックについて
◆プロセッサーの性能比較(CINEBENCH R20/R15、x264 FHD Benchmark)
◆PCMARK10 ベンチマーク(PCの総合的な性能を評価)
◆SSDの性能比較
◆Port Royal(DXRベースのレイトレーシングベンチマーク)
◆Time Spy(DirectX 12、2560×1440)
◆Fire Strike Extreme (DirectX 11、2560x1440)
◆Fire Strike(DirectX 11、フルHD:1920x1080)
◆ファイナルファンタジーXV(FF15)ベンチマーク
◆ファイナルファンタジーXIV(FF14)漆黒のヴィランズ
◆F1 2019 ベンチマーク(DX11)
◆THE DIVISION2(ディビジョン2)ベンチマーク
◆VRMARK(Orange Room)
◆プロセッサーやグラフィックスの動作温度の比較
◆まとめ:強力な冷却性能を備えた『OMEN X 2S 15』、GPU性能が高い『OMEN by HP 17』
下記のリンクをクリックすると目的の場所にジャンプします。
◆OMEN X 2S 15 と OMEN by HP 17のスペックについて
◆プロセッサーの性能比較(CINEBENCH R20/R15、x264 FHD Benchmark)
◆PCMARK10 ベンチマーク(PCの総合的な性能を評価)
◆SSDの性能比較
◆Port Royal(DXRベースのレイトレーシングベンチマーク)
◆Time Spy(DirectX 12、2560×1440)
◆Fire Strike Extreme (DirectX 11、2560x1440)
◆Fire Strike(DirectX 11、フルHD:1920x1080)
◆ファイナルファンタジーXV(FF15)ベンチマーク
◆ファイナルファンタジーXIV(FF14)漆黒のヴィランズ
◆F1 2019 ベンチマーク(DX11)
◆THE DIVISION2(ディビジョン2)ベンチマーク
◆VRMARK(Orange Room)
◆プロセッサーやグラフィックスの動作温度の比較
◆まとめ:強力な冷却性能を備えた『OMEN X 2S 15』、GPU性能が高い『OMEN by HP 17』
OMEN X 2S 15 と OMEN by HP 17のスペックについて
OMEN X 2S 15 と OMEN by HP 17(いずれも2019年モデル)の性能比較は、プロセッサーやグラフィックスの純粋な比較ではなく、冷却性能(エアフロー)や熱伝導素材の違いなどを含んだトータルパッケージでの比較になります。
ベンチマーク結果の比較をする前に、OMEN X 2S 15 と OMEN by HP 17のスペックの違いについて簡単にまとめました。主な違い(ベンチマークで影響が出ると思われる部分)は、ヒートスプレッダーの熱伝導素材、ストレージ構成、グラフィックス(GPU)などです。
OMEN by HP 17のメモリは、仕様ではDDR4-2666MHzと記載されているのですが、実際にはOMEN X 2S 15 と同じ「DDR4-3200MHz」が搭載されていたので、メモリの性能は同等と考えられます。
スペック比較 | ||
![]() OMEN X 2S 15-dg0010TX エクストリームプラスモデル | ![]() OMEN by HP 17-cb0004TX エクストリームモデル | |
◆実機ベンチマーク | ◆実機ベンチマーク | |
Windows 10 Home (64bit) | Windows 10 Pro (64bit) | |
Core i9-9880H | Core i9-9880H | |
熱伝導素材:液体金属 | 通常のグリス | |
モバイル インテル HM370 チップセット | モバイル インテル HM370 チップセット | |
32GB (16GB×2) DDR4-3200MHz | 32GB (16GB×2) DDR4-2666MHz (※DDR4-3200MHz) | |
512GB SSD (PCIe NVMe M.2) QLC NAND 採用 | 1TB SSD (PCIe NVMe M.2) | |
インテル Optane メモリー H10 & ソリッドステート・ストレージ (32GB / NVMe M.2) | - | |
GeForce RTX 2080 with Max-Q Design | GeForce RTX 2080 | |
15.6インチワイド フルHD非光沢 IPSディスプレイ 144Hz駆動 フルHD(1920×1080) 最大1677万色 輝度:300nit NVIDIA G-SYNC 対応 ※sRGBカバー率96% | 17.3インチワイド フルHD非光沢 IPSディスプレイ 144Hz駆動 フルHD(1920×1080) 最大1677万色 輝度:300nit NVIDIA G-SYNC 対応 ※sRGBカバー率97% | |
セカンドディスプレイ搭載 | - | |
外付AC アダプター 最大 230W | 外付AC アダプター 最大 330W |
プロセッサーの性能比較(CINEBENCH R20/R15、x264 FHD Benchmark)
プロセッサーのテストでは、CINEBENCH R20、CINEBENCH R15、x264 FHD Benchmark(H.264形式の動画をエンコード)を使用して性能を比較します。
CINEBENCH R20 ベンチマーク | |||
![]() | ![]() | ||
OMEN X 2S 15 (Core i9-9880H) | OMEN by HP 17 (Core i9-9880H) | ||
マルチコア:3639 cb シングルコア:456 cb | マルチコア:3610 cb シングルコア:469 cb |
同じプロセッサーを搭載しているのでほぼ同じスコアが出ました。少し差がありますが誤差程度の違いです。
【2020年1月1日更新】OMEN X 2S 15のスコアが伸びなかった(3100 cbくらいだった)ので、アプリを再インストールして再度ベンチマークテストを行いました。
CINEBENCH R15 ベンチマーク | |||
![]() | ![]() | ||
OMEN X 2S 15 (Core i9-9880H) | OMEN by HP 17 (Core i9-9880H) | ||
マルチコア:1629cb シングルコア:198 cb | マルチコア:1565 cb シングルコア:195 cb |
CINEBENCH の旧バージョン「R15」では、マルチコアテストでOMEN X 2S 15の方が4%くらい良いスコアが出ていますが、誤差などを含めるとほぼ同じくらいと考えてよいと思います。
x264 FHD Benchmark ベンチマーク | |||
![]() | ![]() | ||
OMEN X 2S 15 (Core i9-9880H) | OMEN by HP 17 (Core i9-9880H) | ||
フレームレート:51.5 fps エンコード時間:48秒 | フレームレート:47.7 fps エンコード時間:53秒 |
OMEN X 2S 15の方が7%くらい良いスコアが出ていますが、誤差というには少し大きな違いです。ベンチマーク中の動作温度が影響しているのかもしれません。
PCMARK10 ベンチマーク(PCの総合的な性能を評価)
「PCMark 10」はパソコンの総合的な性能を評価するベンチマークです。
・Essentials(PCの基本性能を測定、アプリの起動、Webサイトの閲覧)
・Productivity(文書作成アプリ使用時の性能測定)
・Digital Content Creation(デジタルコンテンツの作成、写真編集、動画編集、3D)
・Productivity(文書作成アプリ使用時の性能測定)
・Digital Content Creation(デジタルコンテンツの作成、写真編集、動画編集、3D)
PCMARK 10 ベンチマーク | |||
![]() | ![]() | ||
OMEN X 2S 15 (RTX 2080 Max-Q) | OMEN by HP 17 (RTX 2080) | ||
スコア:6311 Essentials:9567 Productivity:7911 DigitalContent:9011 | スコア:6340 Essentials:9082 Productivity:8004 DigitalContent:9515 | ||
![]() | ![]() |
総合スコアはほぼ同じくらいですが、内容に関しては少し異なる結果が出ています。
「Essentials」は日常的な作業(アプリの起動、Webサイトの閲覧)を行ったときのテストです。OMEN X 2S 15の方が5%くらい良いスコアが出ていますが、特にアプリの起動が約13%も速いという結果が出ているので、小さいファイルの転送速度が大きく向上する「インテル Optane メモリー H10」というキャッシュが影響している可能性があります。
事務系のアプリケーションを使用したときの性能を測定する「Productivity」はほぼ同じスコアでした。
DigitalContentCreation(写真編集、動画編集、3D処理)のテストでは、グラフィックス性能が高い「RTX 2080」を搭載しているOMEN by HP 17の方が5%くらい良いスコアを出しています。
SSDの性能比較
「CrystalDiskMark 6.0.2」でストレージの性能を測定します。
CrystalDiskMark 6.0.2 ベンチマーク | |||
![]() | ![]() | ||
OMEN X 2S 15 512GB SSD + Optane H10 (PCIe NVMe M.2) | OMEN by HP 17 1TB SSD (PCIe NVMe M.2) | ||
起動時間:11~12秒 | 起動時間:11~12秒 |
このベンチマークの注目ポイントは「Seq Q32T1」と4「KiB Q1T1」の2ヶ所です。
一番上の項目「Seq Q32T1」は動画ファイルのような大きいデータの転送し続けたときの速度になります。書き込み速度はいずれも2000MB/sを超えていますが、書き込み速度に関してはOMEN by HP 17に搭載されているSSDの方が2倍ほど速くなっています。
一番下の項目「4KiB Q1T1」は小さいファイルを転送したときの速度で、日常的な作業(アプリの起動、ファイルの読み書きなど)での体感速度に影響します。
「4KiB Q1T1」のテストでは、高速なキャッシュの「インテル Optane メモリー H10」を搭載しているOMEN X 2S 15の方が圧倒的に速いという結果が出ました。書き込み速度はほぼ同じくらいですが、読み込み速度が3倍くらい速くなっています。起動時間はあまり変わらなかったのでどのような処理でも速くなるわけではなさそうですが、日常的な作業のレスポンス向上が期待できそうです。(※参考動画:HP Spectre x360 with Intel Optane SSD)
実際の使用(体感)では、通常のSSD (PCIe NVMe M.2)でも十分速く快適なので、512GB SSD + Optaneではなく容量が大きい1TB SSD を選択するのはアリだと思います。(※OMEN X 2S 15の場合)
※高速スタートアップ有効(初期設定)
※起動時間は電源スイッチを押してからデスクトップ画面が表示されるまで。
※上記の起動時間は最も速かったものを掲載。PCの環境(OSやBIOSのバージョン)の違い、PCの設定を変更した場合などは上記のような結果が出ない場合があります。
※起動時間は電源スイッチを押してからデスクトップ画面が表示されるまで。
※上記の起動時間は最も速かったものを掲載。PCの環境(OSやBIOSのバージョン)の違い、PCの設定を変更した場合などは上記のような結果が出ない場合があります。
Port Royal(DXRベースのレイトレーシングベンチマーク)
「Port Royal」はDXRベースのレイトレーシングベンチマークで、画面解像度はWQHD(2560x1440)。
※Graphics Score・・・グラフィック性能を測定するテスト。
※CPU Score ・・・CPUの性能測定に特化したテスト。
※CPU Score ・・・CPUの性能測定に特化したテスト。
Port Royal | |||
![]() | ![]() | ||
OMEN X 2S 15 (RTX 2080 Max-Q) | OMEN by HP 17 (RTX 2080) | ||
スコア:4359 Graphics Score:4359 Graphics Test:20.18 FPS | スコア:5694 Graphics Score:5694 Graphics Test:26.36 FPS | ||
![]() | ![]() |
「RTX 2080」は「RTX 2080 Max-Q」よりも30%くらい高いスコアを出していますが、非常に重いテストなので、高性能なGPUでも30FPSを切っています。
Time Spy(DirectX 12、2560×1440)
「Time Spy」は、DirectX 12世代のGPU性能を計測するベンチマークテスト。画面解像度は2560×1440です。
※Graphics Score・・・グラフィック性能を測定するテスト。
※CPU Score ・・・CPUの性能測定に特化したテスト。
※CPU Score ・・・CPUの性能測定に特化したテスト。
Time Spy | |||
![]() | ![]() | ||
OMEN X 2S 15 (RTX 2080 Max-Q) | OMEN by HP 17 (RTX 2080) | ||
スコア:7691 Graphics Score:7371 CPU Score:10211 | スコア:9397 Graphics Score:9480 CPU Score:8956 | ||
![]() | ![]() |
「RTX 2080」は「RTX 2080 Max-Q」よりも28%くらい高いスコアを出しています。CPU Scoreの14%の違いは、冷却性能が影響しているのかもしれません。OMEN by HP 17の方が高めの温度で推移(90℃を超えている)しているので、サーマルスロットリングが発生しパフォーマンスが抑制されている可能性があります。
■サーマルスロットリング
CPUが熱くなりすぎて壊れるのを防ぎますが、この機能が動作するとCPUの動作周波数を下げて発熱を抑えるのでパフォーマンスが低下します。
CPUが熱くなりすぎて壊れるのを防ぎますが、この機能が動作するとCPUの動作周波数を下げて発熱を抑えるのでパフォーマンスが低下します。
Fire Strike Extreme (DirectX 11、2560x1440)
「Fire Strike Extreme」は、DirectX 11のGPU性能を計測するベンチマークで、画面解像度はWQHD(2560x1440)です。
※Graphics Score・・・グラフィック性能を測定するテスト。
※Physics Score ・・・CPUの性能測定に特化したテスト。
※Combined Score ・・・CPUとGPUを利用したテスト。
※Physics Score ・・・CPUの性能測定に特化したテスト。
※Combined Score ・・・CPUとGPUを利用したテスト。
「RTX 2080」は「RTX 2080 Max-Q」よりも14%くらい高いスコアを記録。Physics Score(CPUテスト)は、「液体金属」でプロセッサーを強力に冷却するOMEN X 2S 15の方が7%くらい良いスコアを出しています。
Fire Strike(DirectX 11、フルHD:1920x1080)
「Fire Strike」は、DirectX 11レベルのグラフィックス機能を用いたゲーミングPC向けの負荷が高いテストです。解像度はフルHD(1920x1080)になります。
※Graphics Score・・・グラフィック性能を測定するテスト。
※Physics Score ・・・CPUの性能測定に特化したテスト。
※Combined Score ・・・CPUとGPUを利用したテスト。
※Physics Score ・・・CPUの性能測定に特化したテスト。
※Combined Score ・・・CPUとGPUを利用したテスト。
「RTX 2080」は「RTX 2080 Max-Q」よりも17%くらい高いスコアを記録。Physics Score(CPUテスト)に関しては、OMEN X 2S 15の方が5%くらい良いスコアです。グラフを見ると温度上昇がゆるやかで「液体金属」の熱伝導効率の良さがうかがえます。
ファイナルファンタジーXV(FF15)ベンチマーク
「ファイナルファンタジー15」のベンチマークは、画面サイズをフルHD(1920x1080)、グラフィックは高品質に設定。
「RTX 2080」は「RTX 2080 Max-Q」よりも約18%高いスコアを記録。平均フレームレートが13FPSくらい高く、最低フレームレートは60FPS以上をキープ。
ファイナルファンタジーXIV(FF14)漆黒のヴィランズ
「FF14漆黒のヴィランズ」のベンチマーク(DX11)のテストは、フルHD(1920x1080)、最高画質に設定。
スコアは大きな差が出ませんでしたが、平均フレームレートは6%くらい「RTX 2080」の方が高くなっています。
F1 2019 ベンチマーク(DX11)
最新レースゲーム「F1 2019」のベンチマーク。フルHD(1920x1080)・最高画質(超高)でどれくらいのフレームレートでプレイできるのかをチェックします。
■F1 2019 ベンチマークの設定
解像度:1920x1080
表示モード:フルスクリーン
Vsync:オフ
アンチエイリアス:TAA
異方性フィルタリング:16x
DirectX 11
■アドバンス設定(グラフィック)
詳細プリセット:超高
解像度:1920x1080
表示モード:フルスクリーン
Vsync:オフ
アンチエイリアス:TAA
異方性フィルタリング:16x
DirectX 11
■アドバンス設定(グラフィック)
詳細プリセット:超高

F1 2019 ベンチマークテスト DX11・フルHD(1920x1080)・最高画質(超高) | ||||||
機種名 | OMEN X 2S 15 (RTX 2080 Max-Q) | OMEN by HP 17 (RTX 2080) | ||||
最低 | 平均 | 最高 | 最低 | 平均 | 最高 | |
モナコ | 83 | 101 | 128 | 94 | 118 | 154 |
イギリス | 91 | 116 | 136 | 100 | 139 | 172 |
シンガポール | 83 | 118 | 136 | 113 | 142 | 163 |
日本(鈴鹿) | 94 | 119 | 138 | 105 | 138 | 162 |
アメリカ | 101 | 125 | 146 | 111 | 143 | 172 |
「RTX 2080」は「RTX 2080 Max-Q」よりも、15~20%くらい高い平均フレームレートを記録。
【2020年1月3日更新】
記事掲載時点(2019年11月13日)で「RTX 2080」は「RTX 2080 Max-Q」よりも40~50%も高い平均フレームレートでしたが、差が大きすぎるのでOMEN X 2S 15(RTX 2080 Max-Q)のドライバー関連を最新のものに更新して再度テストを行いました。
記事掲載時点(2019年11月13日)で「RTX 2080」は「RTX 2080 Max-Q」よりも40~50%も高い平均フレームレートでしたが、差が大きすぎるのでOMEN X 2S 15(RTX 2080 Max-Q)のドライバー関連を最新のものに更新して再度テストを行いました。
THE DIVISION2(ディビジョン2)ベンチマーク
■THE DIVISION2 ベンチマークの設定
解像度:1920x1080
表示モード:フルスクリーン
DirectX 12
垂直同期:オフ
解像度:1920x1080
表示モード:フルスクリーン
DirectX 12
垂直同期:オフ

ベンチマーク結果(平均) DX12・フルHD(1920x1080) | ||||||
OMEN X 2S 15 (RTX 2080 Max-Q) | OMEN by HP 17 (RTX 2080) | |||||
画質 | スコア | FPS(平均) | スコア | FPS(平均) | ||
ウルトラ | 7810 | 87 | 9130 | 102 | ||
中 | 12060 | 135 | 15102 | 169 |
「RTX 2080」は「RTX 2080 Max-Q」よりも、約25%も高いスコアを記録しました。
VRMARK(Orange Room)
「Orange Room」は、現在の標準的な負荷でVR性能を調べるテストです。(※目標フレームレートは109.00 FPS)
Fire Strike | |||
![]() | ![]() | ||
OMEN X 2S 15 (RTX 2080 Max-Q) | OMEN by HP 17 (RTX 2080) | ||
スコア:10444 平均フレームレート 227.67 FPS | スコア:10757 平均フレームレート 234.51 FPS |
VRのテストでは大きな差が出ませんでしたが、「RTX 2080」は「RTX 2080 Max-Q」よりも、約3%高いスコアを記録。いずれも目標フレームレート(109.00 FPS)の2倍以上のフレームレートを出しています。
プロセッサーやグラフィックスの動作温度の比較
ベンチマーク時のプロセッサーやグラフィックスの動作温度をまとめました。
プロセッサーの動作温度(室温25℃) | |||||
OMEN X 2S 15 Core i9-9880H | OMEN by HP 17 Core i9-9880H | ||||
ベンチマークテスト名 | 最大 | 平均 | 最大 | 平均 | |
CINEBENCH R20 | 83 ℃ | 67 ℃ | 87 ℃ | 79 ℃ | |
CINEBENCH R15 | 82 ℃ | 68 ℃ | 85 ℃ | 66 ℃ | |
x264 FHD Benchmark | 83 ℃ | 67 ℃ | 96 ℃ | 86 ℃ | |
PCMARK10 | 92 ℃ | 59 ℃ | 98 ℃ | 58 ℃ | |
Port Royal | 80 ℃ | 59 ℃ | 97 ℃ | 64 ℃ | |
Time Spy | 91 ℃ | 65 ℃ | 98 ℃ | 73 ℃ | |
Fire Strike Extreme | 87 ℃ | 61 ℃ | 98 ℃ | 67 ℃ | |
Fire Strike | 86 ℃ | 64 ℃ | 99 ℃ | 71 ℃ | |
FF14 漆黒のヴィランズ | 79 ℃ | 70 ℃ | 97 ℃ | 80 ℃ | |
FF15 | 86 ℃ | 74 ℃ | 100℃ | 89 ℃ | |
F1 2019 | 88 ℃ | 76℃ | 98 ℃ | 74 ℃ | |
THE DIVISION2 | 87 ℃ | 73 ℃ | 95 ℃ | 84 ℃ | |
VRMARK | 80 ℃ | 65 ℃ | 97 ℃ | 74 ℃ | |
アイドル時 | 45 ℃ 前後 | 38℃ 前後 |
「OMEN X 2S 15」はヒートスプレッダーの熱伝導素材に「液体金属」を採用しているので、通常のグリスを使用している「OMEN by HP 17」よりもベンチマーク中の温度は数℃~10℃くらい低めでした。
「液体金属」は負荷をかけた時の温度上昇が緩やかですが、通常のグリスの場合は負荷をかけるとすぐに90℃を超えてしまうケースが多く見られました。
「液体金属」の塗り方は個体差があるかもしれないので、当サイトの結果と全く同じにはならないかもしれませんが、「液体金属」と通常のグリスとの違いはハッキリと分かりました。
「液体金属」は通常のグリスよりも熱伝導率が約10倍も優れています。
グラフィックスの動作温度(室温25℃) | |||||
OMEN X 2S 15 RTX 2080 (Max-Q) | OMEN by HP 17 RTX 2080 | ||||
ベンチマークテスト名 | 最大 | 平均 | 最大 | 平均 | |
PCMARK10 | 62 ℃ | 48 ℃ | 63 ℃ | 43 ℃ | |
Port Royal | 62 ℃ | 56 ℃ | 68 ℃ | 60 ℃ | |
Time Spy | 65 ℃ | 57 ℃ | 68 ℃ | 58 ℃ | |
Fire Strike Extreme | 62 ℃ | 56 ℃ | 67 ℃ | 58 ℃ | |
Fire Strike | 64 ℃ | 59 ℃ | 69 ℃ | 59 ℃ | |
FF14 漆黒のヴィランズ | 68 ℃ | 64 ℃ | 73 ℃ | 67 ℃ | |
FF15 | 70 ℃ | 66 ℃ | 75 ℃ | 70 ℃ | |
F1 2019 | 71 ℃ | 69 ℃ | 72 ℃ | 65 ℃ | |
THE DIVISION2 | 70 ℃ | 66 ℃ | 74 ℃ | 70 ℃ | |
VRMARK | 66 ℃ | 56 ℃ | 68 ℃ | 57 ℃ | |
アイドル時 | 41 ℃ 前後 | 38℃ 前後 |
グラフィックスの動作温度はプロセッサーよりも低めで、いずれのGPUも80℃以上になることはなく最大でも70℃台中盤くらいに収まっていました。全体的な傾向としては、ベンチマーク専用アプリの「3DMARK」よりもゲームベンチマークの方が動作温度が高めです。
まとめ
強力な冷却性能を備えた『OMEN X 2S 15』、GPU性能が高い『OMEN by HP 17』
OMEN X 2S 15 と OMEN by HP 17(2019)を比較してわかったことをまとめました。
■OMEN X 2S 15(Core i9-9880H、RTX 2080 Max-Q)
・熱伝導素材に「液体金属」を使用しているので冷却性能が優れている。
・グリスよりも高負荷時の温度上昇が緩やかで、動作温度が5~10℃くらい低め。
・CPUのスコアはOMEN by HP 17よりも数%くらい高いことが多かった。
・Optane メモリは小さいファイルの読み込み速度が非常に速い。
・「RTX 2080 Max-Q」の性能の目安はRTX 2080の7~8割くらい。※1
・販売価格 ¥330,000(税込)~ ※2
■OMEN by HP 17(Core i9-9880H、RTX 2080)
・グリスなので高負荷時のCPUの温度はOMEN X 2S 15よりも高め。
・CPUのスコアはOMEN X 2S 15の方が少し良いことが多い。
・SSDは「Optaneメモリなし」ですが十分快適な速さ。
・「RTX 2080」はRTX 2080 Max-Qよりも2~3割くらい高性能。※1
・販売価格 ¥275,000(税込)~ ※2
※1 スコアの差はベンチマークによって異なります。あくまでも目安としてご覧ください。
※2 販売価格は2020年1月3日の時点。
性能と価格を考慮するなら、グラフィックスの性能が高い「OMEN by HP 17」の方がコストパフォーマンスは良いと思います。・熱伝導素材に「液体金属」を使用しているので冷却性能が優れている。
・グリスよりも高負荷時の温度上昇が緩やかで、動作温度が5~10℃くらい低め。
・CPUのスコアはOMEN by HP 17よりも数%くらい高いことが多かった。
・Optane メモリは小さいファイルの読み込み速度が非常に速い。
・「RTX 2080 Max-Q」の性能の目安はRTX 2080の7~8割くらい。※1
・販売価格 ¥330,000(税込)~ ※2
■OMEN by HP 17(Core i9-9880H、RTX 2080)
・グリスなので高負荷時のCPUの温度はOMEN X 2S 15よりも高め。
・CPUのスコアはOMEN X 2S 15の方が少し良いことが多い。
・SSDは「Optaneメモリなし」ですが十分快適な速さ。
・「RTX 2080」はRTX 2080 Max-Qよりも2~3割くらい高性能。※1
・販売価格 ¥275,000(税込)~ ※2
※1 スコアの差はベンチマークによって異なります。あくまでも目安としてご覧ください。
※2 販売価格は2020年1月3日の時点。
「OMEN X 2S 15」は薄型のゲーミングノートですが、「液体金属」を採用することで大柄な17.3インチモデルよりも冷却性能が強力。グラフィックスの性能は少し控えめですが最新3Dゲームを快適にプレイできる性能を備えています。2画面を搭載しているので、これまでにない楽しみ方ができることが大きな魅力です。
■OMEN X 2S 15 エクストリームプラスモデル(Core i9-9880H、RTX 2080 Max-Q)
¥330,000(税込)~
【メーカー製品詳細ページ】
◆OMEN X by HP 2S 15-dg0000 シリーズ 製品詳細
◆OMEN X by HP 2S 15-dg0000(スペックPDF)
【OMEN X 2S 15 実機レビュー】
◆価格も性能もヤバイ!2画面ゲーミングノート『OMEN X 2S 15』の外観や機能性を徹底レビュー!
◆OMEN X 2S 15(Core i9-9880H、RTX 2080 Max-Q)のベンチマーク
■OMEN by HP 17 エクストリームモデル(Core i9-9880H、RTX 2080)
¥275,000(税込)~
【メーカー製品詳細ページ】
◆OMEN 15 & OMEN 17 製品詳細
◆OMEN by HP 17-cd0000(スペックPDF)
【OMEN by HP 17 実機レビュー】
◆HP OMEN by HP 17-cb0000のデザインや色域、使い勝手をチェック!
◆エクストリームモデル(Core i9-9880H、RTX 2080)のベンチマー
■レビューについて
※商品仕様/価格については、記事の最終更新日2020年1月3日時点のものです。
※製品仕様やPCパーツのメーカーは販売時期により変更になる場合があります。
※温度や消費電力の測定値は目安です。使用状況や環境によって変わります。
※できるだけ客観的にレビューしようと心がけていますが、実際の商品を見たり使用したときの感じ方には個人差があります。
※デスクトップ画面の壁紙は写真素材【PIXTA】
の素材を使用しています。素材番号: 55040574(※参考画像)、53667160(※参考画像)、57649983(※参考画像)、16205520(※参考画像)。

- 関連記事
-
-
【性能比較】OMEN X 2S 15(RTX 2080 Max-Q)と OMEN by HP 17(RTX 2080) 2019/11/13
-
【OMEN X 2S 15】OMEN コマンドセンターの設定(イルミネーション、冷却、壁紙など) 2019/11/02
-
OMEN X 2S 15の『ミラーリング機能』を試す![使い方・設定方法] 2019/10/27
-
【開封の儀】所有感が高まる「OMEN X 2S 15」の専用化粧箱&付属品 2019/10/23
-
【 実機レビュー】最強の2画面ゲーミングノート『OMEN X 2S 15』 2019/10/22
-
【実機ベンチマーク】液体金属で強力冷却!OMEN X 2S 15(Core i9-9880H、RTX 2080 Max-Q) 2019/10/16
-
【速攻レビュー】デュアルスクリーンを搭載した『OMEN X 2S 15』の製品特徴・性能について 2019/09/02
-
HPの新型ゲーミングノート3機種比較(OMEN X 2S 15、OMEN by HP 15、OMEN by HP 17) 2019/09/02
-
カテゴリ
タグ