2019年6月19日より、日本HPが第2世代 Ryzen(Picasso)を搭載した新製品「HP ENVY x360 13」の販売を開始!製品の特徴を簡潔にまとめました。
実機ベンチマークでは、スタンダードモデル(Ryzen 5 3500U)とパフォーマンスモデル(Ryzen 7 3700U)の性能を比較しています!
■目次(ページ内リンク)
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【新製品の特徴・新旧モデル比較】
◆13.3インチ・HP ENVY x360 13-ar0000 シリーズの製品特徴
◆新モデルの特徴・旧モデルからの主な変更点 ※3/29加筆修正
◆新旧モデルスペック比較
◆ディスプレイの比較(sRGBの色域をチェック)
◆第2世代 Ryzen APU(Picasso)の性能について
【AMD Ryzen 7 3700U、Ryzen 5 3500Uプロセッサーの実機ベンチマーク】
◆プロセッサーの性能テスト(CINEBENCH R15)
◆プロセッサーの性能テスト(PCMARK10)
◆SSDの性能テスト(CrystalDiskMark 6)
◆Radeon Vega 8、RX Vega 10グラフィックスの性能テスト(Fire Strike、ドラクエX)
◆バッテリー駆動時間のテスト
◆まとめ:より洗練されたデザイン&高性能になった新モデル
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【新製品の特徴・新旧モデル比較】
◆13.3インチ・HP ENVY x360 13-ar0000 シリーズの製品特徴
◆新モデルの特徴・旧モデルからの主な変更点 ※3/29加筆修正
◆新旧モデルスペック比較
◆ディスプレイの比較(sRGBの色域をチェック)
◆第2世代 Ryzen APU(Picasso)の性能について
【AMD Ryzen 7 3700U、Ryzen 5 3500Uプロセッサーの実機ベンチマーク】
◆プロセッサーの性能テスト(CINEBENCH R15)
◆プロセッサーの性能テスト(PCMARK10)
◆SSDの性能テスト(CrystalDiskMark 6)
◆Radeon Vega 8、RX Vega 10グラフィックスの性能テスト(Fire Strike、ドラクエX)
◆バッテリー駆動時間のテスト
◆まとめ:より洗練されたデザイン&高性能になった新モデル
HP ENVY x360 13-ar0000 シリーズの製品特徴
2018年6月に登場したHP ENVY x360 13-ag0000(旧モデル)はコストパフォーマンスが高くとても人気がある製品ですが、約1年経過した2019年6月19日に第2世代 Ryzenを搭載した新モデル「HP ENVY x360 13-ar0000」の販売が開始されました。
「HP ENVY x360 13シリーズ」は、優れたデザイン、高級感があるアルミニウム削り出しのボディ、日常の作業を快適にこなせる性能を備えた13.3インチ・コンバーチブルPCです。ディスプレイが360度回転することが大きな特徴で、通常のノートPCだけでなくタブレットとしても使うことができます。
【HP ENVY x360 13シリーズ 新旧モデル共通の特徴】
・スタイリッシュなデザイン
・2in1コンバーチブルPC
・質感が高いアルミニウム削り出しのボディ
・AMD Ryzen モバイル・プロセッサー
・13.3インチワイドのIPSディスプレイ(タッチ・ペン入力対応)
・持ち運ぶことができるコンパクトなサイズ
・お手軽な価格設定(※コストパフォーマンスが高い)
・スタイリッシュなデザイン
・2in1コンバーチブルPC
・質感が高いアルミニウム削り出しのボディ
・AMD Ryzen モバイル・プロセッサー
・13.3インチワイドのIPSディスプレイ(タッチ・ペン入力対応)
・持ち運ぶことができるコンパクトなサイズ
・お手軽な価格設定(※コストパフォーマンスが高い)
新製品は3モデル展開で、ベーシックモデルはAMD Ryzen 3 3300U、スタンダードモデルはAMD Ryzen 5 3500U、上位モデルのパフォーマンスモデルはAMD Ryzen 7 3700Uを搭載。(◆スタンダードモデル :AMD Ryzen 5 3500U搭載 のベンチマーク)
メモリの規格はDR4-2400MHzで、ベーシックモデルとスタンダードモデルが8GB、パフォーマンスモデルのみ大容量の16GBメモリを搭載。マザーボード直付け(オンボード)なので増設や交換はできません。
超高速な規格「NVMe」を採用したM.2 SSDは、スタンダードモデルのみ256GB / 512GB SSDの選択(カスタマイズ)が可能です。
インターフェースは従来のUSB周辺機器が使える「USB 3.1 Type-A」、端子の向きを気にする必要がない「USB 3.1 Type-C」、microSDカードスロット、ヘッドフォン出力/マイク入力コンボポートなどを備えていますが、オプティカルドライブ(DVDやブルーレイ)は非搭載です。
ディスプレイは視野角が広い「IPSパネル」で、画面解像度はフルHD(1920x1080)、表面処理は「光沢」、タッチやペン入力(N-trig)に対応。アクティブペンは付属していませんが、オプションでSpectre アクティブペン(電池式)、Spectre アクティブペン2(充電式)が用意されています。
■ディスプレイの色域について
スペックPDFにはディスプレイの色域の情報が記載されていませんが、展示機を見る限り「発色は良い感じ」に見えました。下記の項目で実機の色域(sRGB)を測定しています。
◆ディスプレイの比較(sRGBの色域をチェック)
スペックPDFにはディスプレイの色域の情報が記載されていませんが、展示機を見る限り「発色は良い感じ」に見えました。下記の項目で実機の色域(sRGB)を測定しています。
◆ディスプレイの比較(sRGBの色域をチェック)
HP ENVY x360 13-ar0000 シリーズ | |||
ナイトフォールブラック | |||
ベーシックモデル | スタンダードモデル | パフォーマンスモデル | |
Windows 10 Home (64bit) | |||
AMD Ryzen 3 3300U | AMD Ryzen 5 3500U | AMD Ryzen 7 3700U | |
8GB メモリ | 16GB メモリ | ||
256GB SSD (PCIe NVMe M.2) | 256GB / 512GB SSD (PCIe NVMe M.2) | 512GB SSD (PCIe NVMe M.2) | |
AMD Radeon Vega 6 Graphics | AMD Radeon Vega 8 Graphics | AMD Radeon RX Vega 10 Graphics | |
13.3インチワイド・フルHDブライトビュー・IPSタッチディスプレイ (1920×1080 / 最大1677万色 ) | |||
HP Wide Vision HD Webcam (約92万画素) ※プライバシー スイッチ対応 | |||
USB3.1 Gen1 ×2 (うち1ポートは電源オフUSBチャージ機能対応) USB Type-C 3.1 Gen1 ×1 (電源オフUSBチャージ機能、Power Delivery3.0対応) ヘッドフォン出力/マイク入力コンボポート×1 microSDカードスロット | |||
指紋認証センサー | |||
IEEE802.11a/b/g/n/ac 、 Bluetooth 4.2 、機内モードオン/オフボタン付き | |||
日本語キーボード(バックライト付) | |||
約 306×212×14.5(最薄部)- 16(最厚部)mm 約 1.28 kg | |||
バッテリー駆動時間:最大 14時間30分 | |||
¥98,780 (税込)~ | ¥109,780 (税込)~ | ¥142,780 (税込)~ |
新モデルの特徴・旧モデルからの主な変更点
新モデル「HP ENVY x360 13-ar0000」と旧モデル「HP ENVY x360 13-ag0000」の違いを簡潔にまとめました。
■新モデルの特徴・旧モデルからの主な変更点
・第2世代 Ryzen APU モバイルプロセッサーを搭載
・WebカメラのON/OFFを切替できる「プライバシースイッチ」を搭載
・ダークアッシュブラック→ナイトフォールブラック ※色味はほぼ同じ
・「ダマスカス鋼の模様」を廃止。
・ヒンジ部分のデザインをシンプルな形状に変更
・前方側面が内側を斜めに削ったような形状になりディスプレイを開きやすくなった
・底面の吸気口にジオメトリック(幾何学)模様を採用
・USB Type-C 3.1がGen2(10Gbps)→Gen1(5Gbps)に変更 ※訂正
・microSDカードスロット搭載位置が左側面から右側面に変更
・キーボードバックライトが2段階調節可能
・顔認証センサー→指紋認証センサーに変更
・右側面の音量調整ボタンを廃止
・バッテリー駆動時間が最大11時間→最大14時間30分
・旧モデルよりもコンパクトなサイズ(奥行と最薄部が短縮)
約 306(±0)×212(-3mm)×14.5(-0.5mm)- 16mm
・旧モデルよりも30g軽量化
質量1.28kg(-0.03kg)
・第2世代 Ryzen APU モバイルプロセッサーを搭載
・WebカメラのON/OFFを切替できる「プライバシースイッチ」を搭載
・ダークアッシュブラック→ナイトフォールブラック ※色味はほぼ同じ
・「ダマスカス鋼の模様」を廃止。
・ヒンジ部分のデザインをシンプルな形状に変更
・前方側面が内側を斜めに削ったような形状になりディスプレイを開きやすくなった
・底面の吸気口にジオメトリック(幾何学)模様を採用
・USB Type-C 3.1がGen2(10Gbps)→Gen1(5Gbps)に変更 ※訂正
・microSDカードスロット搭載位置が左側面から右側面に変更
・キーボードバックライトが2段階調節可能
・顔認証センサー→指紋認証センサーに変更
・右側面の音量調整ボタンを廃止
・バッテリー駆動時間が最大11時間→最大14時間30分
・旧モデルよりもコンパクトなサイズ(奥行と最薄部が短縮)
約 306(±0)×212(-3mm)×14.5(-0.5mm)- 16mm
・旧モデルよりも30g軽量化
質量1.28kg(-0.03kg)
展示機を比較。左側が旧モデル、右側が新モデル
新モデルのカラーは「ナイトフォールブラック」と名付けられているので、「ほんの僅かに青みがある」のかと想像していたのですが、実機で新旧モデルを比較するとほぼ同じような色味(無彩色のブラックではなく少しブラウン系のブラック)でした。日本語配列のキーボードが引き続き採用されていますが、新モデルはバックライトが2段階調節可能になりました。新旧モデルのキーストローク(1.3mm)は同じですが、キーピッチは新モデルの方が僅かに(0.3mm)広くなっています。
■HP ENVY x360 13-ar0000
キーピッチ : 約19.0×19.0mm、キーストローク : 約1.3mm、JIS標準準拠[89キー]
■HP ENVY x360 13-ag0000
キーピッチ : 約19.0×18.7mm、キーストローク : 約1.3mm、JIS標準準拠[89キー]
キーピッチ : 約19.0×19.0mm、キーストローク : 約1.3mm、JIS標準準拠[89キー]
■HP ENVY x360 13-ag0000
キーピッチ : 約19.0×18.7mm、キーストローク : 約1.3mm、JIS標準準拠[89キー]
認証機能は顔認証センサーから「指紋認証センサー」に変更。搭載位置はキーボードの右下です。
前方側面は「内側を斜めに削ったような形状」になっています。このような形状はスタイリッシュでカッコよく見えますが、機能面では「指の引っかかりが良くなりディスプレイを開けやすくなる」というメリットがあります。
新モデルはWebカメラのON/OFFを切替可能なプライバシースイッチ(※黄色の枠)を新たに追加。「何か見られているような気がする」方にとってはうれしい機能です。旧モデルの右側面に搭載されていた「音量調整ボタン」は廃止されています。
スイッチを左側にスライドさせると「WebカメラがOFF」の状態になり回路が物理的に遮断されます。
底面の吸気口はモダンな印象のジオメトリック(幾何学)模様が採用されています。
新旧モデルのスペック比較
新旧モデルのスペックを表にまとめました。
新モデルはAPUが異なる3モデルが用意されています。旧モデルは4GB メモリ搭載モデルが販売されていたのですが、新モデルでは「今どき4GBのメモリは少ない」という理由で廃止されています。
新旧モデルスペック比較 | |||
HP ENVY x360 13-ar0000 NEW! | HP ENVY x360 13-ag0000 | ||
ナイトフォールブラック | ダークアッシュブラック | ||
Windows 10 Home (64bit) | Windows 10 Home (64bit) | ||
AMD Ryzen 3 3300U AMD Ryzen 5 3500U AMD Ryzen 7 3700U | AMD Ryzen 3 2300U AMD Ryzen 5 2500U | ||
8GB / 16GB メモリ | 4GB / 8GB / 16GB メモリ | ||
256GB / 512GB SSD (PCIe NVMe M.2) | 256GB / 512GB SSD (PCIe NVMe M.2) | ||
Radeon Vega 6 Graphics Radeon Vega 8 Graphics Radeon Vega 10 Graphics | Radeon Vega 6 Graphics Radeon Vega 8 Graphics | ||
13.3インチワイド フルHDブライトビュー IPSタッチディスプレイ (1920×1080 / 最大1677万色) | 13.3インチワイド フルHDブライトビュー IPSタッチディスプレイ (1920×1080 / 最大1677万色) | ||
HP Wide Vision HD Webcam (約92万画素) ※プライバシー スイッチ対応 | HP Wide Vision HD Webcam (約92万画素) IR カメラ | ||
USB3.1 Gen1 ×2 USB Type-C 3.1 Gen1 ×1 ヘッドフォン出力/ マイク入力コンボポート×1 | USB3.1 Gen1 ×2 USB Type-C 3.1 Gen2 ×1 ヘッドフォン出力/ マイク入力コンボポート×1 音量調整ボタン付き | ||
microSDカードスロット | microSDカードスロット | ||
指紋認証センサー | 顔認証センサー | ||
IEEE802.11a/b/g/n/ac Bluetooth 4.2 | IEEE802.11a/b/g/n/ac Bluetooth 4.2 | ||
Audio by Bang & Olufsen クアッドスピーカー | Audio by Bang & Olufsen クアッドスピーカー | ||
日本語キーボード(バックライト付) | 日本語キーボード(バックライト付) | ||
約 306×212×14.5- 16mm | 約 306×215×15- 16mm | ||
約 1.28 kg | 約 1.31 kg | ||
バッテリー駆動時間 最大 14時間30分 | バッテリー駆動時間 最大 11時間 | ||
◆製品詳細ページ ◆スペックPDF | ◆製品詳細ページ ◆スペックPDF |
ディスプレイの比較(sRGBの色域をチェック)
新旧モデルのsRGBの色域を測定しました。カラーマネージメントツールは 「Spyder5 ELETE」を使用しています。下記のグラフの赤い三角がディスプレイの色域で、緑の三角がsRGBの色域になります。
sRGBの色域比較 | |
HP ENVY x360 13-ar0000 NEW! (パフォーマンスモデル) | HP ENVY x360 13-ag0000 (スタンダードモデル) |
![]() sRGBカバー率 100% | ![]() sRGBカバー率 94% |
新モデル(パフォーマンスモデル)のsRGBカバー率は「100%」で、ディスプレイの色域とsRGBの色域ほぼ一致。発色が良く色味もきれいに見えます。
旧モデルのディスプレイはカラーバランスあまり良くない感じに見えたので「色域が狭いのではないか?」という印象を持ちましたが、ツールで測定すると「sRGBカバー率 94%」でした。色域は思っていたよりも広めですが、ディスプレイの色域がsRGBの色域を大きくはみ出しています。
【2019年7月24日追記】
スタンダードモデル(新モデル)のsRGBカバー率も「100%」でした。(※スクリーンショット)
■旧モデルのディスプレイについて
旧モデルのディスプレイは標準の状態(工場出荷時の状態)では、カラーバランスが「やや黄緑っぽく全体的に少し薄い感じ」に見えました。
カラーマネージメントツールでディスプレイのキャリブレーションを行うとそれなりに良い感じになりますが、色の正確さを求めるならsRGBカバー率が高い「新モデル」の方が良いと思います。カラーマネージメントツールを使わなくても色味がキレイです。
「ギラツキ感」に関しては新旧モデルともに少な目です。Spectre x360 13(※実機レビュー)と比較しても大きな違いはありませんでした。
※ディスプレイの色域は、新モデルはスタンダードモデル、パフォーマンスモデル、旧モデルはスタンダードモデルの測定値になります。価格が安い下位モデルも全く同じものが搭載されているかどうかは未確認です。旧モデルのディスプレイは標準の状態(工場出荷時の状態)では、カラーバランスが「やや黄緑っぽく全体的に少し薄い感じ」に見えました。
カラーマネージメントツールでディスプレイのキャリブレーションを行うとそれなりに良い感じになりますが、色の正確さを求めるならsRGBカバー率が高い「新モデル」の方が良いと思います。カラーマネージメントツールを使わなくても色味がキレイです。
「ギラツキ感」に関しては新旧モデルともに少な目です。Spectre x360 13(※実機レビュー)と比較しても大きな違いはありませんでした。
第2世代 Ryzen APU(Picasso)の性能について
HPが行ったベンチマークでは、第2世代 Ryzen APU(Picasso)は、第8世代のインテル製プロセッサーよりも良いスコアを記録しています。
AMD RADEON VEGAグラフィックスは、インテル UHDグラフィックス 620と比較した場合、Radeon Vega 6 Graphicsが165%、Radeon Vega 8 Graphicsが179%、Radeon Vega 10 Graphicsが274%も高性能。(※日本HP調べ:3D Mark-Fire Strike ベンチマーク)
Ryzen(Picasso)のCPU性能はインテルプロセッサーよりも少し上回る程度ですが、グラフィックス性能に関してはかなり高性能です。
プロセッサーの性能テスト(CINEBENCH R15、PCMARK10)
「CINEBENCH R15」でプロセッサーの性能テストを行いました。機種はHP ENVY x360 13の新旧モデルと、HP Spectre x360 13(2018年10月モデル)です。
CINEBENCH R15 プロセッサー性能比較 ※()内はCore i5-8265Uとの比較 | |||
プロセッサー | CPU (マルチコア) | CPU (1コア) | |
AMD Ryzen 7 3700U NEW! (最大4.0GHz, 4コア8スレッド) | 666 cb (121%) | 143 cb (88%) | |
Intel Core i5-8565U (最大4.6GHz, 4コア8スレッド) | 637 cb (115%) | 181 cb (111%) | |
AMD Ryzen 5 3500U NEW! (最大3.7GHz, 4コア8スレッド) | 620 cb (113%) | 142 cb (87%) | |
AMD Ryzen 5 2500U ※旧モデル (最大3.6GHz, 4コア8スレッド) | 616 cb (112%) | 139 cb (85%) | |
Intel Core i5-8265U (最大3.9GHz, 4コア8スレッド) | 550 cb (100%) | 162 cb (100%) |
マルチコア(マルチスレッド)のテスト
マルチコアのテストは、プロセッサーのコアやスレッドをフルに活用するベンチマークです。ENVY x360 13パフォーマンスモデルに搭載されるRyzen 7 3700Uは Core i5-8265Uよりも約21%高いスコアを記録。Ryzen 5 2500U(旧モデル)と比較した場合は約6%の違いになります。
スタンダードモデルに搭載されているRyzen 5 3500Uは、旧モデルのRyzen 5 2500Uとほぼ同じくらいのスコアで、Ryzen 7 3700U
と比較した場合は約93%の性能になります。
シングルコア(1コア)のテスト
1コアのみの性能を測定するテストではCore i7-8565Uのスコアが最も高いという結果になりました。Ryzen 5 3500UとRyzen 7 3700Uは同じくらいのスコア(142~143 cb)で、インテルプロセッサーほどスコアが伸びませんでした。
プロセッサーの性能テスト(PCMARK10)
「PCMark 10」ベンチマークでは、Webサイトの閲覧、ドキュメントの作成、表計算ソフト、写真や動画編集、ゲームなど、様々なテストを行いパソコンの総合的な性能を評価します。
PC MARK 10 性能比較 ※()内はRyzen 5 2500Uとの比較 | |||
プロセッサー | スコア | ||
Intel Core i5-8565U (最大4.6GHz, 4コア8スレッド) | 4005(127%) | ||
Intel Core i5-8265U (最大3.9GHz, 4コア8スレッド) | 3761(120%) | ||
AMD Ryzen 7 3700U NEW! (最大4.0GHz, 4コア8スレッド) | 3618(115%) | ||
AMD Ryzen 5 3500U NEW! (最大3.7GHz, 4コア8スレッド) | 3486(110%) | ||
Ryzen 5 2500U ※旧モデル (最大3.6GHz, 4コア8スレッド) | 3142(100%) |
「PCMark 10」のテストでは、CINEBENCH R15(1コア)の結果が良かったCore i7-8565Uが最も良いスコアを記録。Ryzen 7 3700UとRyzen 5 3500Uの差は約3%です。
今回行ったプロセッサーのテストではインテル製とAMD製プロセッサーの得意不得意がはっきりとわかる結果が出ました。
画像処理や動画編集ソフトを使うときの参考になるマルチコアのテストでは、Ryzen 7 3700U、Ryzen 5 2500Uの方がインテルよりも若干良いスコア(体感で違いがわかるほどの性能差はない)が出ましたが、一般的なアプリ(インターネット、文書作成など)を使用することを想定したテストではインテル製プロセッサーの方が良い結果が出ています。
画像処理や動画編集ソフトを使うときの参考になるマルチコアのテストでは、Ryzen 7 3700U、Ryzen 5 2500Uの方がインテルよりも若干良いスコア(体感で違いがわかるほどの性能差はない)が出ましたが、一般的なアプリ(インターネット、文書作成など)を使用することを想定したテストではインテル製プロセッサーの方が良い結果が出ています。
SSDの性能テスト(CrystalDiskMark 6)
新旧モデルに搭載されているSSDの性能を、SSDのベンチマークソフト「CrystalDiskMark6」で測定します。
新旧モデルともに高速な規格を採用したM.2 SSD(PCIe NVMe)が搭載されています。ベンチマーク結果は旧モデルに搭載されているSSDの方が良い結果が出ていますが起動時間はほぼ同じです。
新モデルはパフォーマンスモデルよりもスタンダードモデルに搭載されているSSDの方が高性能でした。ベンチマーク結果は大きな差があるように見えますが、どちらも操作時のレスポンスは高速です。体感では速度の違いがわかりませんでした。
※SSDのメーカーは製品出荷時期によって変わる場合があります。あくまでも参考としてご覧ください。
※SSDのメーカーは製品出荷時期によって変わる場合があります。あくまでも参考としてご覧ください。
グラフィックスの性能テスト(3DMark:Fire Strike、ドラゴンクエストX)
3DMarkの「Fire Strike」ベンチマーク(DX11)でグラフィックス性能をテストします。
グラフィックス | スコア | テスト1 Graphics test 1 | テスト2 Graphics test 2 |
Radeon RX Vega 10 NEW! (Ryzen 7 3700U) | 2559 (211%) | 13.81 FPS | 9.32 FPS |
Radeon Vega 8 (Ryzen 5 2500U) | 2123 (175%) | 10.81 FPS | 8.09 FPS |
Radeon Vega 8 NEW! (Ryzen 5 3500U) | 2026 (167%) | 9.79 FPS | 8.01 FPS |
Intel UHD Graphics 620 (Core i5-8265U) | 1208 (100%) | 5.73 FPS | 5.27 FPS |
Ryzen 7 3700Uに内蔵されている「Radeon Vega 10 Graphics」は、「インテル UHD グラフィックス 620」よりも約2.1倍も高いスコアを記録。旧モデルに搭載されているAMD Ryzen 5 2500Uの「Radeon Vega 8」と比較した場合は20%くらい高性能です。
Ryzen 5 3500Uに内蔵されている「Radeon Vega 8 Graphics」は、「インテル UHD グラフィックス 620」と比較すると約1.67倍も高いスコアが出ました。上位のRyzen 7 3700Uと比較した場合は8割くらいの性能になります。
「Radeon Vega 10」や「「Radeon Vega 8」は「インテル UHD グラフィックス 620」よりも高性能ですが、グラフィックス全体の位置付けでは低い部類になります。
美麗なグラフィックスの3Dゲームを快適にプレイするには、OMEN by HP 15-dc1000(※Fire Strike スコア 16913)のような高性能なグラフィックスを搭載したゲーミングPCが必要です。
美麗なグラフィックスの3Dゲームを快適にプレイするには、OMEN by HP 15-dc1000(※Fire Strike スコア 16913)のような高性能なグラフィックスを搭載したゲーミングPCが必要です。
今度は軽めのベンチマーク「ドラゴンクエストX」でグラフィックス性能をチェックします。画質は「最高」、画面解像度はフルHD(1920x1080)、表示方法は「フルスクリーン」です。
グラフィックス | 最高画質 | 評価 |
Radeon RX Vega 10 NEW! (Ryzen 7 3700U) | 7110 (140%) | とても快適 |
Radeon Vega 8 (Ryzen 5 2500U) | 6308 (124%) | 快適 |
Radeon Vega 8 NEW! (Ryzen 5 3500U) | 6108 (120%) | 快適 |
Intel UHD Graphics 620 (Core i5-8265U) | 5080 (100%) | 快適 |
ドラゴンクエストXは「インテル UHD グラフィックス 620」でも動作しますが、「Radeon Vega 10」はそれよりも約40%も高いスコアを記録!評価も一段上の「とても快適」になります。
バッテリー駆動時間のテスト
バッテリー駆動時間のテストは下記の設定で行っています。
■バッテリーの駆動時間は下記の条件で行っています。
・YouTubeのフルHD動画を1時間再生
・動画はフルスクリーンで表示
・ディスプレイの明るさ(輝度)を30%に設定
・インターネット接続はWi-Fi経由
・WebブラウザはMicrosoft Edge (マイクロソフト エッジ) を使用
・バッテリー節約機能ON(※最大のバッテリー残量)
・キーボードのバックライトをOFF
・音量は10に設定
※メーカーのテスト方法とは異なりますので、あくまでも参考としてご覧ください。
・YouTubeのフルHD動画を1時間再生
・動画はフルスクリーンで表示
・ディスプレイの明るさ(輝度)を30%に設定
・インターネット接続はWi-Fi経由
・WebブラウザはMicrosoft Edge (マイクロソフト エッジ) を使用
・バッテリー節約機能ON(※最大のバッテリー残量)
・キーボードのバックライトをOFF
・音量は10に設定
※メーカーのテスト方法とは異なりますので、あくまでも参考としてご覧ください。
HP ENVY x360 13-ar0000 パフォーマンスモデル(Ryzen 7 3700U搭載)は、YouTube動画を1時間再生してバッテリーを11%消費。計算上の駆動時間(バッテリーが0%になるまで)は約9時間5分になります。
スタンダードモデル(Ryzen 5 3500U搭載)はパフォーマンスモデルと同じような結果でした。YouTube動画を1時間再生してバッテリーを11%消費。計算上の駆動時間は約9時間5分。
旧モデルの「HP ENVY x360 13-ag0000」スタンダードモデル(Ryzen 5 2500U搭載)は、YouTube動画を1時間再生してバッテリーを17%消費しました。計算上の駆動時間は約5時間53分。
YouTubeのフルHD動画を1時間再生したときのバッテリーの残量 | |||||
モデル名 | 輝度 | バッテリーの残量 ※は計算上の駆動時間 | バッテリー容量 | ||
HP Spectre x360 13-ap0000 ※ベーシックモデル(フルHD) | 30 | 94% ※約16時間40分 | 62.093 Wh | ||
HP ENVY x360 13-ar0000 NEW! ※パフォーマンスモデル(フルHD) | 30 | 89% ※約9時間5分 | 54.408 Wh | ||
HP ENVY x360 13-ar0000 NEW! ※スタンダードモデル(フルHD) | 30 | 89% ※約9時間5分 | 53.684 Wh | ||
HP ENVY x360 13-ag0000 ※旧モデル:スタンダード(フルHD) | 30 | 83% ※約5時間53分 | 53.346 Wh |
ENVY x360 13シリーズの新モデルは「省電力パネル」を採用し、旧モデルよりもバッテリー容量が少し大きいので、旧モデルよりも駆動時間が長くなっています。
Spectre x360 13(インテル)は、ENVY x360 13(AMD Ryzen)よりもバッテリー容量が大きいので駆動時間もかなり長めです。プロセッサーのメーカーの違いも影響しているかもしれません。
※バッテリー容量はHWiNFO(https://www.hwinfo.com/)で確認。
まとめ:より洗練されたデザイン&高性能になった新モデル
第2世代 Ryzenを搭載した新モデル「HP ENVY x360 13-ar0000」のデザインは、旧モデルから大きな変更はありませんが「ダマスカス鋼の模様」が廃止されたことでスッキリとした印象になり「より洗練されたデザイン」に仕上がっています。
ヒンジ部分はシンプルな形状に変更され「ENVY」のロゴがハッキリと見えるようになりました。最近のHP製品は面が多い形状のデザイン(アンギュラーフォーム)が採用されていますが、今後は少しシンプルな方向性のデザインになりそうです。
新モデルは第2世代の Ryzen プロセッサーを搭載し、バッテリー駆動時間が長くなっている点が旧モデルとの大きな違いです。機能面では指でログインできる「指紋認証センサー」や、WebカメラをOFFにすることができる「プライバシースイッチ」などを新たに搭載し使い勝手が向上しています。
USB Type-C 3.1の転送速度に関してはGen2(10Gbps)→Gen1(5Gbps)に変更され、速度が半分になっている点にご注意ください。
ディスプレイはsRGBカバー率「100%」でカラーバランスが良い新モデルの方が優れていますが、画面の「ギラツキ」に関しては新旧モデル共に少なめです。
AMD Ryzen プロセッサーとインテル プロセッサーのCPU性能は、テスト内容によって優劣がありますし大きな差はないのですが、内蔵グラフィックスの性能はRyzenの方が明らかに上です。Webサイト閲覧や文書作成などがメインの用途ならどちらでもよいのですが、軽めのゲームを楽しみたいのなら「Ryzen 搭載モデル」の方が快適にプレイすることができます。
【メーカー製品詳細ページ】
◆HP ENVY x360 13-ar0000 製品詳細
◆HP ENVY x360 13-ar0000(スペックPDF)
【トラブルシューティング・ドライバー・使用方法など】
◆HP ENVY x360 13-ar0000 サポートページ
◆ユーザーガイドPDF(取扱説明書:コンピューターの概要・使い方)
【実機レビュー】
◆第2世代 Ryzenを搭載した『HP ENVY x360 13』の製品特徴・新旧モデル比較
◆「HP ENVY x360 13-ar0000」外観・デザインの詳細レビュー
◆スタンダードモデル(AMD Ryzen 5 3500U搭載)のベンチマーク
◆内部のレビュ:HP ENVY x360 13-ar0000 の底面カバーの取り外し方
■レビューについて◆HP ENVY x360 13-ar0000 製品詳細
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※商品仕様/価格については2020年3月29日時点のものです。
※製品仕様やPCパーツのメーカーは販売時期により変更になる場合があります。
※温度や消費電力の測定値は目安です。使用状況や環境によって変わります。
※できるだけ客観的にレビューしようと心がけていますが、実際の商品を見たり使用したときの感じ方には個人差があります。
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