
2017年11月17日より、第8世代インテルプロセッサーを搭載したHP Spectre x360 13-ae000(2017年11月モデル)がついに販売開始!
この新モデルは、定番のアッシュブラック(全モデルで選択可)、シルバー(ベーシック、スタンダードモデルのみ選択可)に加えて、限定カラーの「ローズゴールド」が追加されました。11/30(木)まで、二子玉川 蔦屋家電の1F NETWORKINGコーナーでローズゴールドのみ先行展示中です。(※イベント詳細ページ)
【2018年6月8日】 ・15.6インチのHP Spectre 15 x360 が販売開始! ◆HP Spectre 15 x360の特徴や性能、13.3インチとの違いについて 【2018年4月1日】 ・英語キーボードの入力方法を追記。 ◆英語キーボードの使い方(入力切替、ひらがな、カタカナ、記号の入力方法) 【2017年12月30日】 ・Core i5-8250U搭載機の実機ベンチマーク(CINEBENCH R15)を掲載! ・ローズゴールドの英語キーボード画像を掲載! ・英語キーボードを実際に使ってみた率直な感想を追加! 【2017年12月10日】 ・Spectre x360 パフォーマンスモデルの外観・デザインのレビュー記事を掲載 ◆エッジの効いた美しさ Spectre x360(2017年11月モデル)徹底レビュー 【2017年12月4日】 ・Spectre x360 パフォーマンスモデルの実機ベンチマーク記事を掲載 ◆HP Spectre x360 (Core i7-8550U)の性能・消費電力を検証! 【2017年12月3日追記】 ・Core i7-8550Uプロセッサーを最大1.9GHzに設定したときの性能や消費電力を検証! 【2017年11月29日追記】 ・Spectre x360 13-ae000 パフォーマンスモデル(Core i7-8550Uプロセッサー搭載)の実機ベンチマーク(CINEBENCH R15)を掲載! 【2017年11月22日追記】 ・ローズゴールドのスタンダードモデルは11月28日より販売開始。ベーシックモデルとプロフェッショナルモデルは12月上旬販売開始予定に変更されています。 【2017年11月22日追記】 ・11月22日に配信された【HPゴールドクラブ】のメールマガジンでは、ローズゴールドのSpectre x360は11月28日(火)販売開始予定と記載されています。(※スクリーンショット) | ||||
HP Spectre x360 13-ae000(2017年11月モデル)のデザインについて |

HP Spectre x360(2017年11月モデル:HP Spectre x360 13-ae000 シリーズ)は、ディスプレイが360度回転するコンバーチブルノートPCです。 2017年11月17日より販売開始された新モデルは、Spectre らしいアッシュブラック、ナチュラルシルバー、限定カラー「ローズゴールド」の3色で新登場!より「エッジを効かせた」デザインを採用し、スタイリッシュなフォルムに増々磨きがかかっています。 | ||||

性能面では4コア8スレッドになった第8世代インテルCoreプロセッサーを搭載し高性能化を実現。内蔵型 覗き見防止スクリーン(※一部のモデルのみ)や指紋認証などの新たな機能も採用されています。(※ローズゴールドのイメージ) 【実機レビュー】 ◆HP Spectre x360 (Core i7-8550U)の性能・消費電力を検証! | ||||

スタイリッシュなデザインは従来モデル(※速攻レビュー:製品特徴・性能について)からそのまま継承されていますが、全体的に丸みが少なくなり後部が角ばったデザインになりました。(※ローズゴールドのイメージ) 海外ではアンギュラーフォーム(角ばった、ごつごつした)のデザインが流行していて、Spectreにもそのような形状が採用されています。 ※従来モデルの後部は丸い形状でした。(※参考画像) | ||||

側面のインターフェース部分が前方に向かって細く絞り込むようなデザインになっているので、とてもシャープでスタイリッシュに見えます。(※ローズゴール ドのイメージ) | ||||
カラーリングについて |

アッシュブラックとシルバーに限定カラーの「ローズゴールド」が追加され3色になりましたが、ナチュラルシルバーはベーシックモデルとスタンダードモデルのみ選択可能です。 照明や周囲の色によってローズゴールドの色味は少し違って見えますが、当サイトの撮影環境では落ち着いた感じのピンクに見えます。 最もSpectreらしいカラーはアッシュブラックだと思っていますが、新色のローズゴールドもとても魅力的なカラーに見えます。ローズゴールドは英語キーボードになりますので購入を検討される方はご注意ください。 ■アンケート実施中 ◆Spectre x360(2017年11月モデル)の色はどれが好き? | ||||

「Spectreを所有する喜び」を味わうのならアッシュブラック、ナチュラルシルバーは特別な感じはありませんが、外で人に見られるような状況で気が張ることがなく使いやすいカラーです。ローズゴールドは女性向けに見えますが、男性でもオシャレに自信がある方は持ってみてもよいかもしれません。 | ||||


ディスプレイの下にあるスラッシュロゴの色は全色(アッシュブラック、ナチュラルシルバー、ローズゴールド)共通で、どのような色にも合わせやすい「光沢感があるシルバー」が採用されています。 従来モデルの場合はアッシュブラック、ナチュラルシルバー共にブロンズゴールドでした。(※参考画像) | ||||
ボディの質感&ヒンジ部分について |

ボディは質感が高いアルミニウムで、表面処理は「梨地処理」が施されています。 従来モデル(アッシュブラック)のヒンジ部分はブラックベースで両側にブロンズゴールドの細いラインが入っている配色(※参考画像)でしたが、新モデルは初期のモデル(※参考画像)のように、ヒンジ部分の全てがブロンズゴールドで光沢感がある仕上がりになっています。 | ||||

限定カラー「ローズゴールド」のヒンジ部分は、アッシュブラックやナチュラルシルバーとは異なります。表面処理がボディと同じ「梨地処理」で、端の部分にのみ光沢感がある仕上がりになっています。 | ||||

ローズゴールドは、ヒンジ部分の光沢感を抑えた仕上がりなので落ち着いた雰囲気に見えます。 | ||||
変幻自在の4つのモード |

Spectre x360シリーズは「ディスプレイが360度回転できること」が大きな特徴です。 4つのモードがありますが、ノートPCモード以外で便利に思えるのが「テントモード」です。動画視聴時に画面に集中できますし、手前にキーボードがないので省スペースになります。新幹線のテーブルのような設置スペースが狭い場所で映像を見たいときに重宝します。 タブレットモードはどこかに置いて使う場合は問題ありませんが、重さが約1.29kgなので手で持ち続けるのは厳しいと思います。 | ||||
ディスプレイについて |

ディスプレイは狭額ベゼル(ディスプレイの周囲の黒い部分の幅が狭い)を採用しているので、とても洗練された印象に見えます。 サイズは13.3インチワイド(幅294mm、高さ166mm)です。画面解像度はパフォーマンスモデルのみ高解像度の4K(3840×2160)ですが、その他のモデルはフルHD(1920x1080)になります。タッチは全てのモデルで対応し、アクティブペンも使用可能です。 【フルHDディスプレイのスペック】 13.3インチワイド(幅294mm、高さ166mm) フルHD(1920×1080、最大1677万色) 光沢 IPSタッチディスプレイ 輝度:300nit ※数値が大きいほど画面が明るい。 密度:166ppi ※数値が大きいほどドットが緻密になります。 | ||||

視野角広い(斜めから見たときの色の変化が少ない)広いIPS方式を採用。光沢なので映り込みがありますが、オプションで「非光沢の保護フィルム」が用意されています。 ※画像のナチュラルシルバーは海外仕様ですが、日本で販売される製品は日本語キーボードになります。 | ||||

■フルHDディスプレイと4Kディスプレイの違い パフォーマンスモデルに搭載されている4Kディスプレイはドットが目で分からないほど緻密なので、文字のギザギザ感がなくとてもきれいに見えます。フルHDディスプレイよりも色が鮮やかで、最大輝度(明るさ)も13%くらい高くなっています。 画像や映像(動画)に関しては、現状では文字ほど違いや4Kの良さが感じられないことが多いと思います。4K解像度にに最適化されたものは綺麗に見えますが、フルHD(1920x1080)向けに作られたものを4K解像度に引き延ばして表示する場合は少しぼやけた感じに見えることがあります。 4Kディスプレイの「きれいさ」は非常に満足度が高いのですが、きれいであるがゆえのデメリットもあります。それは、緻密な画面を表示するために消費電力がフルHDディスプレイよりも大きくなることです。バッテリー駆動時間はメーカー公称値で10時間(フルHDディスプレイは16時間45分)となっています。 【4Kディスプレイのスペック】 13.3インチワイド(幅294mm、高さ166mm) 4K(3840×2160、最大1677万色) 光沢 IPSタッチディスプレイ 輝度:340nit ※値が大きいほど画面が明るい。 密度:331ppi ※数値が大きいほどドットが緻密になります。 | ||||
内蔵型 覗き見防止スクリーン(HP Sure View) |
法人向けモデルのHP EliteBook x360 1030 G2(※外観・デザインのレビュー)に採用されている、内蔵型 覗き見防止スクリーン(HP Sure View)を搭載したモデルが用意されています。(※覗き見防止スクリーンのイメージ)
※フルHDディスプレイを搭載した一部のモデルのみ選択可。
※ベーシックモデル(アッシュブラック)
※スタンダードモデル(アッシュブラック)
※プロフェッショナルモデル(アッシュブラック)
顔認証でログインできるIRカメラを搭載 |

ディスプレイ上部にHP Wide Vision フルHD IRカメラを搭載。Windows Helloに対応しているので顔認証でログイン可能です。
アッシュブラックとナチュラルシルバーは日本語キーボード |

上の画像は2017年11月モデルの日本語キーボードです。クリックすると拡大表示します。 従来モデルから採用された「Enterキーの横に1列キーがある配列」が引き続き採用されています。(※従来モデル:キーボード参考画像) | ||||
ローズゴールドの英語キーボードを実際に使ってみた率直な感想 |

上の画像はローズゴールドの英語キーボードです。クリックすると拡大表示します。 アッシュブラックとナチュラルシルバーは日本語キーボードになりますが、限定カラーのローズゴールドは英語キーボードになります。購入を検討される方はご注意ください。 | ||||

※2018/4/1 記号の入力方法をまとめた表を追記しました。
※「英字入力」とローマ字入力ができる「日本語入力モード」の切り替え | |
[Alt] を押しながら [~](チルダ:tabの上のキー)を押す ※参考画像 | |
※ローマ字入力ができる状態で入力したい文字 | 英字キーボードの表記 |
読点 、 | , |
句点 。 | . |
かぎかっこ 「」 | [ ] |
二重かぎかっこ 『 』 | 直接入力できないので 上記の [ ] を入力して 候補から選択する |
かっこ ( ) | shift + 9 shift + 0 |
やまかっこ < > | shift + , shift + . |
中点 ・ | / |
コロン : | shift + ; |
はてなマーク ? | shift + / |
チルダ ~ | shift + ` (tabの上のキー) |
日本語入力でよく使いそうな記号の入力方法をピックアップしました。希望の記号を直接入力できない場合は、下記の方法をお試しください。 ・まず似ているもの(例:かっこ)を入力して、いくつか表示される候補から選択。 ・記号名(例:しかく)を直接入力して表示されたもの(◆ ◇ ■ □ など)から選択。 【関連記事】 | ||||

【キーの見やすさについて】 ローズゴールドのキーの文字は、黒に白い文字のアッシュブラックと比較すると少し見にくく感じることがあります。 キーが明るく見える場合は良いのですが、少し暗く見えるような角度になるとキーと文字のコントラストが低くなるので視認性が落ちます。実際の使用では、それほど暗くない場所でもバックライトをつけた方が見やすいことが多かったです。 | ||||
インターフェイス |

左側面には従来のUSB機器が接続できるUSB3.1を搭載。2017年11月モデルは従来モデル(※インターフェース)にはなかったmicroSDカードスロットが追加されました。 従来モデルは左側面に内部の熱を放出する排気口(※参考画像)がありましたが、新モデルは排気口を後部に設置しているので側面はスッキリとした印象になっています。 【左側面】 ・USB3.1 Gen1 ×1 (電源オフUSBチャージ機能対応) ・ヘッドフォン出力 / マイク入力コンボポート ・電源ボタン ・microSDカードスロット | ||||

右側面に最新規格のUSB Type-C ポートを2つ搭載。新モデルは指紋リーダーが追加されています。(※参考画像:従来モデルのインターフェース) 【右側面】 ・音量ボタン ・指紋リーダー ・USB Type-C 3.1 Gen2 ×2 (Thunderbolt 3 対応、電源オフUSBチャージ機能対応 ) | ||||
指紋認証センサー ※新機能 |

右側面の音量ボタンとUSB Type-Cの間に「指紋リーダー」が設置されています。SpectreシリーズではSpectre x360(2017年11月モデル)で初めて採用された機能です。(※ローズゴールドのイメージ) | ||||

Windowsの設定→アカウント→サインインオプションでパスワードとPINを設定した後に、顔認証や指紋認証の設定ができるようになります。指紋認証の場合は、画面に表示される指紋のイラスト(グレー)が全てブルーのラインになるように指の位置ををずらしながらタッチを繰り返します。指紋のイラストがブルーになったら登録完了です。 | ||||
第8世代インテルCoreプロセッサーの性能について |

4コア8スレッドになった第8世代インテルCoreプロセッサー(Core i5-8250U、Core i7-8550U)を搭載。第7世代のプロセッサーよりもマルチスレッド性能が大きく向上しています。
プロセッサーの性能テスト(CINEBENCH R15) |
第8世代インテルCore i7-8550Uプロセッサーを搭載したSpectre x360 13-ae000 パフォーマンスモデルの実機ベンチマーク(CINEBENCH R15)を行いました。
![]() | ![]() | |
◆Spectre x360 13-ae000 ・Core i7-8550U (最大4.0GHz, 4コア8スレッド) ・メモリ16GB(LPDDR3 2133MHz) ・インテル UHD グラフィックス 620 OpenGL:45.14 fps CPU:544 cb CPU(Single Core):157 cb プロセッサーの温度(4コア動作時) 【最大温度】 97℃前後 【平均温度】 82℃前後 【アイドル時】 39℃前後 消費電力(4コア動作時) 【CPU パッケージ】 約29.9W 【PC全体】 約56W ※4Kディスプレイ搭載 | ◆ENVY 13-ad100 ※フルHDディスプレイ搭載・Core i7-8550U (最大4.0GHz, 4コア8スレッド) ・メモリ8GB(LPDDR3 1866MHz) ・インテル UHD グラフィックス 620 OpenGL:45.03 fps CPU:536 cb CPU(Single Core):148 cb プロセッサーの温度(4コア動作時) 【最大温度】 81℃前後 【平均温度】 68℃前後 【アイドル時】 38℃前後 消費電力(4コア動作時) 【CPU パッケージ】 約28.7W 【PC全体】 約49W |
Spectre x360 13-ae000に搭載されているCore i7-8550Uは、同じプロセッサーを搭載したENVY 13(※実機ベンチマーク)と同じくらいの(僅かに良い)スコアが出ています。動作温度は高めですが性能は発揮できていると言えそうです。
パフォーマンスモデルは4Kディスプレイを搭載しているので、PC全体の消費電力はフルHDディスプレイを搭載したENVY 13よりも多くなっています。
【実機レビュー】
◆HP Spectre x360 (Core i7-8550U)の性能・消費電力を検証!
Spectre x360シリーズに搭載されているプロセッサーの性能比較 |
過去に行ったSpectre シリーズの実機テストの結果(CINEBENCH R15)を表にまとめました。Core i7-8550UはCore i5-7200Uよりも、マルチスレッド性能が約1.66倍、シングルスレッドは1.22倍くらい高いスコアが出ています。性能向上に伴いCPU パッケージの最大消費電力も約2倍になっています。
■Spectre x360 13-ae000(2017年11月モデル)NEW!
Core i7-8550U、Core i5-8250Uを搭載
■Spectre x360 13-ac000(2017年2月モデル)
Core i7-7500U、Core i5-7200Uを搭載
CINEBENCH R15 プロセッサー性能比較 | |||
プロセッサー | CPU (マルチコア) | CPU (シングルコア) | CPU パッケージ の最大消費電力 |
Core i7-8550U (最大4.0GHz, 4コア8スレッド) ※2017年11月モデル NEW! | 544 cb (166%) | 157 cb (122%) | 約29.9W (200%) |
Core i5-8250U (最大3.4GHz, 4コア8スレッド) ※2017年11月モデル NEW! | 542 cb (166%) | 141 cb (110%) | 約29.9W (200%) |
Core i7-7500U (最大3.5GHz, 2コア4スレッド) | 354 cb (108%) | 145 cb (113%) | 約18.6W (124%) |
Core i5-7200U (最大3.1GHz, 2コア4スレッド) | 326 cb | 128 cb | 約14.9W |
【マルチスレッド性能が大きく向上した第8世代のプロセッサーの特徴】
Core i7-8550U、Core i5-8250Uなどの第8世代のプロセッサーは、4コア8スレッドになったのでマルチスレッド性能が高くなっています。第7世代のプロセッサー(Core i7-7500U、Core i5-7200Uなど)と比較すると、動画のエンコードや画像処理などが速くなります。
ファイルのダウンロードをしながらWebサイトを閲覧したり、バックグラウンドでウイルススキャンなどが行われた場合など、何かをしながら他の処理を行った場合に、第7世代プロセッサー(2コア4スレッド)よりも処理能力に余裕が感じられます。
【インターネットやオフィスソフトなどは第7世代プロセッサーでも十分な性能】
マルチスレッドでは第8世代と第7世代の性能差が大きいのですが、1コアの処理能力はそれほど違いはありません。インターネットやオフィスソフトなどでは性能差を体感できないと思いますし、第7世代でも十分な処理能力があります。
【Core i5-8250UとCore i7-8550Uのマルチスレッド性能はほぼ同じ】 Core i5-8250Uを搭載してモデルでテストを行いましたが、マルチコアのテストではCore i7-8550Uとほとんど同じくらいのスコアが出ました。このテストでは最大動作周波数よりも低い平均2.4~2.5GHzで動作するので、あまり差が出ないのかもしれません。動作温度や最大消費電力も同じくらいになります。 シングルコア(1コア)のテストでは、Core i7-8550Uよりも動作周波数低いので90%くらいのスコアになりますが、インターネットやオフィスソフトを使用するには十分なパフォーマンスですし、1割程度の差は体感ではわからないと思います。 | ||||
■Core i7-8550Uの最大動作周波数を1.9GHzに設定した場合の性能・消費電力

最大プロセッサーの状態を調整することで、プロセッサーの消費電力や発熱を抑えることができます。(◆プロセッサーの消費電力や発熱を抑える方法)
Windows 10 Fall Creators Update(Windows 10 Version 1709)にアップデートする前は、プロセッサーの動作周波数を任意に設定(例えば2500MHzに)できたのですが、アップデート後はそのような調整ができなくなっていたので、今回はバッテリー駆動時の最大プロセッサーの状態を調整しました。
通常は100%で最大4.0GHzで動作しますが、99%に設定すると最大1.9GHzまでしか上がらないようになります。
CINEBENCH R15 プロセッサー性能比較 | |||
プロセッサー | CPU (マルチコア) | CPU (シングルコア) | CPU パッケージ の最大消費電力 |
Core i7-8550U (最大4.0GHz, 4コア8スレッド) | 544 cb | 157 cb | 約29.9W |
Core i7-8550U ※1.9GHzに設定した場合 ※バッテリー駆動でテスト | 405 cb (74.4%) | 81 cb (51.5%) | 約10.5W (35.1%) |
Core i7-7500U (最大3.5GHz, 2コア4スレッド) | 354 cb (65%) | 145 cb (92.3%) | 約18.6W (62.2%) |
上の表は、Core i7-8550Uの動作周波数を1.9GHzに設定した場合のベンチマークスコアと消費電力です。4コアが動作するマルチコアテストでは通常の約75%くらいになりましたが、それでもCore i7-7500Uの354cbよりも良いスコアが出ています。
シングルコアは動作周波数が2分の1に下がっているので、性能も比例して半分くらいになっていますが、Webサイトの閲覧や文書作成程度の軽い作業は可能です。
消費電力は通常の3分の1くらいになり、発熱も最大温度が74℃(平均温度は54℃)と大きく下がっています。
従来モデルよりも高速なメモリを搭載 |

メモリの種類はLPDDR3で従来モデルと同じですが、動作クロックは1866MHz→2133MHzになり高速化しています。
上の画像は16GBのメモリを搭載したパフォーマンスモデルのもので、8GBのメモリが2枚搭載されています。メモリはオンボード(マザーボード直付け)なので、増設や交換などはできません。
高速なSSD (PCIe NVMe M.2) を搭載 |
CrystalDiskMark(バージョン 5.5.0 )でパフォーマンスモデルに搭載されている1TB SSDの性能を測定しました。
![]() | ストレージのメーカーは販売時期によって異なる場合がありますが、2017年11月の時点ではTOSHIBA製のSSD(THNSN51T02DUK 1024.2GB)が搭載されています。 最速クラスのSSDではありませんが、PCを快適に使うには十分な速度があります。PCの起動10秒で、操作したときのレスポンスも良好です。 | |
インテル UHD グラフィックス 620の性能について |

インテル UHD グラフィックス 620 は第8世代インテルCore i5-8250U、Core i7-8550U プロセッサーに内蔵されているGPUです。
PassMarkのベンチマークでは、第7世代のプロセッサーに内蔵されているインテル HD グラフィックス 620よりも少し良いスコアが出ていますが、実機のテストでは目立った性能向上は見られませんでした。ベンチマークによっては少し良いスコアが出ことがありますが、ゲーム向けGPUも含めて比較すると誤差程度の違いです。
![]() | Sky Diver DirectX 11世代の機能統合型CPU(=APU)向けのテスト | |
スコア:3529 | ||
Graphics Score :3274 Physics Score :6345 Combined Score :3268 |
![]() | 画面サイズ:1920x1080 グラフィック設定:最高品質 フルスクリーンモード | |
スコア:1045 | ||
平均フレームレート:6.275 評価:設定変更が必要 |
![]() | 画面サイズ:1920x1080 グラフィック設定:最高品質 フルスクリーン表示 | |
スコア:3985 | ||
フレームレート:17~76fps 評価:普通 |
実際のゲームベンチマークでは、ファイナルファンタジーのような綺麗なグラフィックにこだわったゲームでは動作が重いのですが、ドラクエのような軽いゲームならそれなりに動くので「普通」プレイ可能という評価になります。
快適にゲームをプレイするには、GTX 1070を搭載したゲーミングノートのOMEN by HP 17-an000(※実機ベンチマーク)や、GTX 1060 with Max-Q Design グラフィックスを搭載したOMEN by HP 15(※実機ベンチマーク)などが最適です。
【実機レビュー】
◆HP Spectre x360 (Core i7-8550U)の性能・消費電力を検証!
◆日本HPのノートPC「グラフィックス性能比較表」
変更された冷却機構 |

従来モデルは側面に排熱口がありましたが、新モデルは後部に内部の熱を放出するスリットがあります。
Spectre x360 (2017年11月モデル)の内部 |

下記のサイトでSpectre x360 (2017年11月モデル)を分解した写真が掲載されています。内部の熱を放出する冷却ファンを2つ搭載して、4コア8スレッドになり発熱量が多くなった第8世代インテルCore i5-8250U、Core i7-8550Uプロセッサーに対応。
【参考サイト】
◆Product End-of-Life Disassembly Instructions:HP Spectre x360 Convertible PC 13
バッテリー駆動時間&ノートPCのバッテリー駆動時間の比較 |

従来モデル、新モデル共に4K(3840×2160)ディスプレイを搭載したモデルは、フルHD(1920x1080)ディスプレイ搭載モデルよりもバッテリー駆動時間が短くなります。
メーカー公称値は新モデルの方が少し長くなっていますが、第8世代インテルプロセッサーは高負荷時の消費電力が増加しているので、使い方によっては従来モデルよりもバッテリー駆動時間が短くなる可能性があります。(※関連記事:第8世代CPU「Core i7-8550U」を搭載したHP ENVY 13の性能について)
フルHDディスプレイ搭載モデル | 4Kディスプレイを搭載モデル | |
NEW! Spectre x360 13-ae000 | 約16時間45分 | 約10時間 |
Spectre x360 13-ac000 | 約15時間 | 約9時間 |

2017年11月モデル(パフォーマンスモデル)のバッテリー容量は、ハードウェアの計測ソフト(※HWiNFO64)で62.093Whと表示されています。
従来モデル(パフォーマンスモデルの容量は58.397Wh)よりも6%ほど容量が増加しました。(※容量は個体差がある場合があります。)
当サイトでテストしたノートPCのバッテリー駆動時間の比較 | |||
■バッテリーの駆動時間は下記の条件で行っています。 ・YouTubeのフルHD動画を1時間再生 ・動画はフルスクリーンで表示 ・ディスプレイの明るさ(輝度)を30%に設定 ・インターネット接続はWi-Fi経由 ・WebブラウザはMicrosoft Edge (マイクロソフト エッジ) を使用 ・バッテリー節約機能ON ・キーボードのバックライトをOFF ・音量は10に設定 ・グラフィックス電源プランは「バランスモード」に設定 ※YouTubeのフルHD動画をフルスクリーンで1時間再生 ※ディスプレイの明るさは、フルHDが50%、4Kと3K2Kは30%に設定。 ※バッテリー容量には個体差があるかもしれません。計測はHWiNFO64を使用。 | |||
モデル名 | 1時間再生時の バッテリー残量 | ディスプレイ | バッテリー容量 |
HP Spectre x360 Special Edition (2017年11月モデル) ※Core i5-8250U | 91% (約11時間6分) | フルHD | 62.832 Wh |
ENVY 13-ad100パフォーマンスモデル ※Core i7-8550U | 90% (約10時間) | フルHD | 53.700 Wh |
ENVY 13-ad000スタンダードモデル ※Core i5-7200U | 90% (約10時間) | フルHD | 54.216 Wh |
ENVY 13-ad000ベーシックモデル ※Core i3-7100U | 90% (約10時間) | フルHD | 54.216 Wh |
Spectre 13 (2017年11月モデル) ※Core i7-8550U | 89% (約9時間5分) | フルHD | 41.696 Wh |
Spectre x360 (2017年11月モデル) ※Core i7-8550U | 89% (約9時間5分) | 4K | 62.093 Wh |
Spectre x360 (2017年2月発売) ※Core i7-7500U | 88% (約8時間20分) | フルHD | 58.397 Wh |
Spectre x360 (2017年2月発売) ※Core i7-7500U | 85% (約6時間40分) | 4K | 58.397 Wh |
Spectre x2 スタンダードモデル ※Core i5-7260U | 76% (約4時間9分) | 3K2K | 41.149 Wh |
Spectre x2 パフォーマンスモデル ※Core i7-7560U | 75% (約4時間) | 3K2K | 40.902 Wh |
当サイトで行ったノートPCのバッテリー駆動時間の結果をまとめてみました。
高解像度の4Kディスプレイや3K2Kディスプレイなどは、フルHDディスプレイよりも消費電力が少し多いのでバッテリー駆動時間が少し短くなる傾向がありますが、Spectre x360(2017年11月モデル)のパフォーマンスモデルはバッテリー容量が従来モデルよりも少し多くなっているので、それなりにバッテリーの持ちが良くなっています。
4コア8スレッドになった第8世代のプロセッサーは、マルチコアを使用する負荷が高い処理(ベンチマークや動画のエンコード、画像処理など)を行った場合は第7世代よりも消費電力が増えているのですが、低めのクロック周波数で動作する動画の視聴ではそれほど影響はなさそうです。
持ち運びに便利なACアダプター |

ACアダプタの形状やサイズは従来モデルと(※参考記事:専用化粧箱&付属品)同じで、74mm(幅)x74mm(奥行き)x28mm(厚み)で、重さは約211g(※電源コードや折りたたみ式プラグを除く)です。
PCに接続する端子の形状は上下左右対称なUSB Type-Cを採用。端子の向きを気にすることなくPCに接続することができます。30分で50%充電できるファストチャージ(急速充電)に対応しているので、急いでいる時でもある程度充電することが可能です。


持ち運びに便利な折りたたみ式のプラグ(質量:約17g)と、通常の電源ケーブル(質量:約115g)が付属しているので、シーンに応じて使い分けることができます。

アッシュブラックとシルバーにはブラックのACアダプタが同梱されますが、ローズゴールドにはSpectre 13(2017年11月モデル)と同じホワイトのACアダプタが同梱されます。
サイズ・質量について |


従来モデルと新モデルの幅と奥行きはほとんど同じですが、新モデルの高さ(厚み)は従来モデルよりも0.6mmくらい増しています。重さは新モデルの方がわずかに軽くなっています。
サイズ (幅x奥行きx高さ) | |
NEW! Spectre x360 13-ae000 2017年11月モデル | 約307 × 218 × 13.6(最薄部)- 15.5(最厚部)mm 約1.29 kg |
Spectre x360 13-ac000 2017年2月モデル | 約307×219×13.9(最薄部)-14.9(最厚部)mm 約 1.31 kg |
筆圧検知1024段階のSpectre アクティブペン |

標準モデルのプロフェッショナルモデルとパフォーマンスモデルにはアッシュブラックのSpectre アクティブペンが同梱されます。
他のモデルにはペンが同梱されていませんが、カスタマイズやアクセサリのページから単品購入が可能です。2017年はナチュラルシルバーのSpectre アクティブペン(※製品詳細)のみ販売されていましたが、2018年2月の時点でアッシュブラックのSpectre アクティブペン2(※製品詳細)が追加されています。この製品は傾き検知機能に対応しUSB-Cで充電ができるようになっています。
筆圧検知は1024段階で、ペン先の感触はSurface Pro 4対応「Surfaceペン」と比較すると少し硬めになります。Wacom系ではなくN-Trig系なので本格的なイラストの作成にはおすすめしていませんが、ラフスケッチをする場合や、通常の操作では特に問題なく使えるスペックです。
ペンによる素早い操作や変換が難しい漢字を直接入力するなど、タッチパッドやマウスなどしか使えないノートPCよりも便利に思うことがあります。(※参考記事:アクティブペンの描き味チェック!)
【Spectre アクティブペン(ナチュラルシルバー)の仕様】 ・Microsoft Penプロトコル(N-Trig) ・1024段階の筆圧検知 ・ペンのサイズ(長さ・直径):138×9.5mm※円筒形 ・ペンの重さ:16g (電池を含む:当サイトの計測でも16g) ※単6電池が1本付属 ※替え芯は付属しません。 ※製品詳細 【Spectre アクティブペン2の仕様】 ・Microsoft Penプロトコル(N-Trig) ・1024段階 / 傾き検知機能あり ・Bluetooth 接続 ・USB-C(充電専用)※充電中はペンとしてご利用できません ・約10時間 ※利用条件により異なります ・149.5 mm × 9.5 mm × 9.5 mm(突起部含まず) ・約14.5g(本体のみ) ※充電用ケーブル(約60cm)、ペン先 ×2、セットアップガイドなどが付属 ※製品詳細 | ||||

ネジ式になっているキャップの部分を取り外して付属している単6電池を挿入します。 | ||||

限定カラーのローズゴールド(すべてのモデル)にはナチュラルシルバーのペンが同梱されます。 | ||||
Spectre 専用化粧箱 |

本体カラーにより異なる箱が用意されています。箱のデザインは従来モデルと同じです。(※参考記事:従来モデルの専用化粧箱&付属品) 専用化粧箱はモデルによって異なります。上の画像はアッシュブラック用なのでブラックとブロンズゴールドのカラーリングが施されています。 【Spectre 専用化粧箱&付属品】 ◆HP Spectre x360(2017年11月モデル)の専用化粧箱&付属品 | ||||

ローズゴールドの場合は、Spectre 13(2017年11月モデル)と同じカラー(ホワイト&ペイルゴールド)の専用化粧箱になります。(※参考記事:Spectre 13の専用化粧箱) | ||||
性能重視ならプロセッサーの性能が高い新モデル。従来モデルはセールが狙い目 |

2017年11月に販売開始されたHP Spectre x360(2017年11月モデル)の特徴や従来モデルとの違いを簡単にまとめました。 ・エッジを効かせたスタイリッシュなデザイン ・アッシュブラック、ナチュラルシルバー、ローズゴールド(限定カラー)の3色 ・マルチスレッド性能が向上した第8世代インテルCoreプロセッサーを搭載 ・指紋認証リーダーを新たに搭載 ・覗き見を防止するためのプライバシーモード(HP Sure View)が選択可 ・microSDカードスロットを追加 ・冷却機構の変更(デュアルファン) | ||||
デザイン面ではボディラインの丸みが少なくなり、カラーの選択肢が増えました。Spectreらしいのはアッシュブラックだと思いますが、人前で使いやすいナチュラルシルバーや優しい印象のローズゴールドも魅力的です。
プロセッサーが4コア8スレッドになりマルチスレッド性能が大きく向上しているので、性能を重視される方、画像処理や写真編集などをされる方は新モデルの方が快適に作業できると思いますが、性能向上に伴い高負荷時の消費電力が増加しているので、持ち運んでバッテリーのみで使いたい方はその点を考慮する必要があります。(◆HP Spectre x360 (Core i7-8550U)の性能・消費電力を検証!)
従来モデル(※速攻レビュー:製品特徴・性能について)は、新モデルと比較すると性能面で大きな差があるのでインターネットや動画の視聴、オフィスソフトなどが快適に作業できれば十分な方向けになります。購入を検討される方はキャンペーンでお得なセットに注目すると良いと思います。
【メーカー製品詳細ページ】
◆HP Spectre x360(2017年11月モデル)製品詳細
◆HP Spectre x360(2017年11月モデル)スペックPDF
◆HP Spectre x360 ローズゴールド(2017年11月モデル)スペックPDF
※ローズゴールドは英語キーボードになります。
【トラブルシューティング・ドライバー・使用方法など】
◆HP Spectre 13-ae000 x360コンバーチブルPC
◆HP Spectre 13-ae000 x360コンバーチブルPC(ユーザーガイド)
【実機レビュー:アッシュブラック】
◆エッジの効いた美しさ Spectre x360(2017年11月モデル)の外観・デザイン
◆HP Spectre x360 (Core i7-8550U)の性能・消費電力を検証!
【実機レビュー:ローズゴールド】
◆ローズゴールドのSpectre x360 (2017年11月モデル)の外観・デザイン
◆HP Spectre x360 (Core i5-8250U)の性能・消費電力を検証!
【Spectre 専用化粧箱&付属品】
◆HP Spectre x360(2017年11月モデル)の専用化粧箱&付属品
【関連記事】
◆速攻レビュー:Spectre x360(2017年11月モデル)の特徴&性能について
◆英語キーボードの使い方(入力切替、ひらがな、カタカナ、記号の入力方法)
【プレミアム壁紙】
◆公式サイトからダウンロードできる Spectre シリーズの素敵な壁紙
【アンケート】
◆Spectre x360(2017年11月モデル)の色はどれが好き?
- 関連記事
-
-
ローズゴールドのSpectre x360 (2017年11月モデル)徹底レビュー 2019/08/02
-
HP Spectre x360 13-ae000(Core i5-8250U)の性能・消費電力を検証! 2018/01/11
-
HP Spectre x360 13-ae000(2017年11月モデル)の専用化粧箱&付属品 2018/01/05
-
【速攻レビュー】Spectre x360(2017年11月モデル)の特徴&新旧モデル性能比較 2017/12/30
-
エッジの効いた美しさ Spectre x360(2017年11月モデル)徹底レビュー 2017/12/10
-
HP Spectre x360 13-ae000 (Core i7-8550U)の性能・消費電力 2017/12/04
-
【アンケート】Spectre x360(2017年11月モデル)の色はどれが好き? 2017/11/18
-
タグ